【医学古今】 瀉血療法

2013年07月31日 07時00分

【大紀元日本7月31日】漢方医学では瘀血という概念があります。瘀血は一般的に血流状況が悪くなり、局部に血が止まったり滞ったりすることを指します。血流の状況が悪ければ、その部分の組織や細胞の生命力が低下し、邪気に対する抵抗力が弱くなるため、病気に罹りやすく、病気からの回復力も弱くなります。

 瘀血に対する治療法は、漢方薬の駆瘀血薬や活血化瘀の薬を使いますが、より効果的な方法は瀉血療法です。瀉血療法はもともと鍼灸治療法の一部分ですが、現在日本の医療法では血を出すことは外科医の仕事であり、鍼灸師は血を出してはいけません。そこで鍼灸師はツボから少量の血を出す場合、それを瀉血と言わず、刺絡を呼びます。

 瀉血の部位と量は病気と瘀血の部位及びその強さによって異なり、この判断

 には知識と経験が必要です。鍼灸治療の瀉血は経絡とツボの理論を参考にしますが、インドの伝統医学やモンゴル医学および現代学の瀉血は独自の経験に基づいて行います。

 瀉血で治療できる病症には、脳卒中の後遺症や癲癇、心血管の病気、関節炎、肝炎、急性胃腸炎、血液の病気、結膜炎などの眼疾患、婦人科系の病気、血管系の病気、皮膚疾患、外傷の後遺症など様々あります。個人の経験により、治療できる範囲も異なります。

 古代にはこの治療法を頻繁に使っていました。現在では、この方法を使う医者は少なく、鍼灸治療の範囲で、僅かに血を出す刺絡方法が普及しています。

 

(漢方医師・甄 立学)

 

 

 

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