「残された時間を特別なものに」白血病にかかった愛犬と最後の旅へ

白血病に罹り、体力が衰えていく愛犬モンティ君。残された愛犬との時間を特別なものにしようと、モンティ君が大好きだった山登りに手押し車で最後の旅に出かけた男性の姿が話題になりました。

10歳のモンティ君は、ロンドンのホテルマンであるカルロス・フレスコさんと丘を登ったり、散歩したりするのが大好きだったと言います。

(SWNS)

冒険好きな2人は、長年にわたってブレコン・ビーコンズ国立公園を何度も訪れ、公園内にある3つの山を登ったこともあります。

しかし、1年半前にモンティ君の白血病が再発し、残された時間が少ないことに気付きました。

「モンティは1年半前に白血病と診断されましたが、化学療法によりとても良くなったのです。しかし、残念ながら8週間前に白血病が再発し、急速に衰弱していきました」

そこでカルロスさんは、モンティ君と共に最後の旅に出ることにしました。

カルロスさんは、モンティ君は丘を散歩するのが好きだったので、ビーコンズ国立公園を選んだと言います。

(SWNS)

カルロスさんとモンティ君はペン・イ・ファン山の頂上まで登りました。多くの登山者が立ち止まり、モンティ君に挨拶をしてくれました。

体が弱っていたモンティ君ですが、途中で出会った多くの人に可愛がってもらえて、とても嬉しそうだったといいます。

モンティ君の状況を知った登山者たちは、同情して涙を流し「最後の旅を一緒に手伝わせて欲しい」と順番にモンティ君の手押し車を押してくれたそうです。

(SWNS)

カルロスさんは、モンティ君を励まし心配してくれた登山者へ感謝の気持ちでいっぱいでした。

そして6月21日の朝、モンティ君はカルロスさんのそばで、静かに息を引き取りました。

「父の日まで頑張ってくれたモンティは、今、安らかに眠っています」

カルロスさんは、「モンティは、接する人すべてを笑顔にし、人生はそれほど悪いものではないと気づかせてくれました」と振り返ります。

「モンティはいつもそばにいてくれて、うまくいかないときには慰めてくれました」

「本当に特別な存在だった。おやすみなさい、モンティ」

(翻訳編集・拓)