米民主党議員団、ワクチン特許放棄巡りドイツ首相に面会申し入れ

2021/07/13
更新: 2021/07/13

[ワシントン 12日 ロイター] – 米議会の民主党議員9人はドイツ政府に対し、新型コロナウイルスワクチン特許を一時放棄する案の実現を阻止しないよう求めた。また、メルケル首相に訪米中の面会を申し入れた。

下院民主党指導部のメンバーであるジャン・シャコウスキー氏、下院歳入委員会貿易小委員会のアール・ブルーメナウアー委員長などがドイツのエミリー・ヘイバー駐米大使宛てに書簡を送った。この中で、世界貿易機関(WTO)の知的財産権の貿易関連の側面に関する協定(TRIPS協定)で義務付けられた特許権の保護を、コロナワクチンに限って一時適用除外にする案について「米国とその他のほとんどのWTO加盟国は早期実現を求めている」と強調。数百万人の生命を救うためにワクチンを増産する必要があると訴えた。

「米国とドイツの企業のmRNA(メッセンジャーRNA)ワクチンのみが承認されており、知財権保護のおかげで独占的地位に基づき増産するかどうかを決められる」と指摘した。

ドイツの在米大使館からコメントは得られていない。

メルケル首相は15日にワシントンを訪問し、バイデン米大統領と会談する。米政権の高官は12日、新型コロナのパンデミック(世界的大流行)への国際的な対応や特許放棄の問題が話し合われるとの見通しを示した。

ホワイトハウスのサキ報道官は先週末に、バイデン氏は特許放棄を「強く支持」していると述べたが、これは世界のワクチン接種率を引き上げる方法の一つでしかないとの見方も示した。

Reuters
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