三峡ダム、腐敗常態化 会長と社長同時解任 「老幹部」もかかわる

2014年03月26日 14時46分
【大紀元日本3月26日】世界最大の水力発電ダム・三峡ダムを建設管理する中国長江三峡集団公司が24日、会長と社長の同時解任を発表した。これは2月にダムの幹部らによる汚職が公表されて以来、当局の新たな動きである。ダム建設に絡む利権問題をめぐって、当局は今後、現職幹部のみならず、退任した「老幹部」にもメスを入れるとの見方が出ている。

 三峡集団の曹広晶会長と陳飛社長の解任は24日、同社の幹部大会で発表された。解任の理由は明らかにされていないが、先月公表された幹部らの汚職に関係するものとみられる。曹会長は同社の党委書記でもあり、経営のみならず、同社における共産党組織内でもトップを務めていた。会長と社長の後任はそれぞれ、国務院三峡建設委員会副主任の盧純任氏と、電力大手・大唐集団の副社長の王琳氏が務めるという。

 昨年10月からの2カ月間、党内で汚職調査を担当する中央規律検査委員会が三峡集団に駐在し調査を行った。その結果が2月17日に発表され、▼一部幹部の親戚や友人が建設プロジェクトに干渉する▼入札が秘密裏に実施される▼プロジェクトが過度に多重請負される▼一部幹部は複数の物件を不正に占有する▼重大事項の政策決定が不透明▼人事決定が突出して不透明などの問題が存在するとした。

 中国紙・時代週報はその後の報道で腐敗の実例の一つとして、ダム関連プロジェクトに応札した武漢市の企業関係者の証言を伝えた。それによると、同社が応札した際、三峡集団の入札評価委員会の委員らから100万元(約1650万円)の賄賂を要求された。三峡集団は毎年、100億元以上にのぼるプロジェクトの入札を行っているが、「正規な入札はほとんどなかった」という。

 同報道はさらに集団内部の人の話を引用し、「幹部とその親戚が入札を操作し、利益を手にしていることは数え切れないほど起きている」と腐敗の常態化を指摘し、「一部の退任した老幹部もかかわっている」とした。

 報道にあった「老幹部」について、海外の中国語メディア各社は、元首相の李鵬氏を指しているのではとの見解を示している。三峡ダムは李氏が特に力を入れたプロジェクトであり、その一族は「電力一族」と呼ばれるほど、中国の電力業界を掌握していた。三峡集団幹部への現政権の調査は今後、その背後にある利益集団に拡大し、「次の大トラ」李鵬氏におよぶ可能性があるとみられている。さらに、ダム建設を強行し、利益チェーンの頂点にいる江沢民元国家主席が、最大のトラとして調査される可能性も出ている。

(翻訳編集・張凛音)


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