雲南省、3年で取り壊された「短命建築」 総工費約44億円

2014年06月23日 16時28分
【大紀元日本6月23日】雲南省河口県は2011年に総工費2.7億元(約44億円)をかけて建設された商業ビルをわずか3年で取り壊すことになった。解体などの費用は3億元(約49億円)に達する見通しである。

 同県は雲南省の東南に位置し、ベトナムとソンコイ川(紅河)を隔てて接する国境の町。2009年に現地政府は川沿いで商業、文化、観光機能をもつ複合商業施設の建設を決定し、2011年に開業した。川沿いに広がる長さが1キロ、敷地面積1万6千平方メートルの同ビルに150店舗のスペースが設けられていた。しかし、最近になって同政府は「川沿いの店舗は景観を損ない、住民からの苦情が多い」としてビルの取り壊しを発表した。

 商業ビルは建設当初、一部の政府関係者から反対の声があったが、上級政府の支持を取り付けるなど当時の県トップの強い後押しで着工にこぎ着けた。しかし、今でも約3分の2の店舗に借り手が付かないなど経営が振るわなかった。テナントへの弁償金も含めて、同商業ビルの建設をめぐる損失は6億元(約98億円)超に達する見込みである。この金額は同県の財政収入の3倍を上回っている。

 中国の政府系メディア・光明日報は20日付の記事で、「同施設の建設と取り壊しでGDP成長率を押し上げた。ただ、ドブに捨てたも同然の6億元はあまりにももったいない」と批判した。ほかにも「県トップが変わると、新たな業績作りのために施設が取り壊される」とGDP至上論の風潮を批判した。一方、同県関係者は上級政府から新たな都市計画を指示されたためで責任がないと主張した。

 近年、中国で短命建築が多発し、物議をかもし出している。海南省海口市の高層ビル「千年塔」は建設から10年、浙江省杭州市の「浙江大学湖浜校区3号楼」は13年で壊されている。

(翻訳編集・江左宜)
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