在日中国大使館 中国伝統文化復興の公演を妨害 「世界各地で起きている」

2014年12月15日 19時30分
【大紀元日本12月15日】産経新聞12日の記事は、米神韻芸術団2015年日本公演に対して、在日中国大使館が会場に公演中止を要請したことを明らかにした。公演主催者である一般社団法人 古典芸術振興会の佐藤理事は大紀元の取材に対し、「中国政府による妨害工作は日本だけではなく、数年前から世界各地で起きている」などと明かした。

 報道によると、在日中国大使館関係者2人が11月中旬ごろ、神韻2015年東京公演の会場である東京文化会館に訪れ、「何としてでも公演を阻止したい」「舞台を提供しないでほしい」と要請した。会館側は「(公演)内容は芸術であり、使用不承認する都の条例に該当しない。日本には表現の自由がある」などと応じていない。

 2013年4月の同会場での公演、2014年2月の新国立劇場での公演の前にも、「中国大使館から会場に同じ要請があった」と同記事は伝えている。

 大紀元の取材に応じた佐藤理事は「会場のみならず、日本の協賛団体・企業への圧力も絶えない。別の複数の会場には匿名で、嫌がらせ電話も多くありました」と中国大使館の妨害工作の実態を明かした。

 米神韻芸術団の公式サイトによると、ニューヨークを拠点に世界各地から中国人アーティストが参加している同芸術団は、共産党政権下で破壊された中国伝統文化の復興を志し、2006年から毎年世界ツアーを開催してきた。

 大紀元の取材で、芸術団サイドが世界各地で起きた同様の妨害事件の詳細を公表していたこともわかり、その概要を以下にまとめた。

 年間100回近くの公演を行う米国の各地の会場には一時期、「主催者を誹謗中傷する」怪文書や匿名メールが相次ぎ出回った。関係者はFBIに通報したという。

 また、ギリシャ、ウクライナ、ルーマニア、ロシア、韓国、マレーシアなどの国では、会場側の場所提供中止により直前の公演キャンセルが多発した。韓国では裁判に持ち込まれた。

 2009年、公演直前に会場が使用許可を取り下げたソウル公演は、裁判で主催者側が勝訴し、予定通りに実施した。「これは異なる会場で、三回目の事だ」と主催者側は中国政府に対する会場側の弱腰ぶりに落胆した。

 公演数カ月前にはチケットが完売したという2010年1月の香港公演は、公演開始5日前、香港入国管理局が舞台制作チーム全員のビザを交付しないと通達したため、開催できなかった。

 一方、中国政府の圧力に屈しない国や会場のほうが絶対多数のようだ。米国やカナダのほか、ドイツ、スウェーデン、オランダ、ベルギーなどの東欧諸国では、政府や会場側は中国側の要求をまったく相手しなかったという。

 取材の最後に佐藤理事はこう述べた。「伝統・民族舞踊や舞踊劇、古典楽器の演奏を中心とする舞台には、いまの中国で失われた『仁・義・礼・智・信』を重んじる中国5千年の伝統文化の精髄が凝縮されており、観客は年齢層を問わず強い感動を覚えるでしょう」

(叶子)


 

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