【医学古今】 漢方医学の脈診法

2014年12月04日 07時00分

【大紀元日本12月4日】診察器具の進歩とともに、現代の医者が患者の脈を取ることは少なくなりました。脈を取ることがあっても片手の脈を取れば十分であるとして、よほどの事がない限り、両手の脈を取ることはありません。

 しかし、漢方医学では、必ず両手の脈を取って患者の診察にあたります。時に、患者さんからは「先生、左右の脈に違いはありませんか」と聞かれますが、もし単に脈拍の数と不整脈の有無だけなら、両手の脈にあまり違いはありません。漢方医学の脈診法は、それだけに留まらず、両手首の橈骨動脈(とうこつどうみゃく)の部位を寸・関・尺(すん・かん・しゃく)の三関に分けて、左の三関にそれぞれ心、肝、腎と、右の三関にそれぞれ肺、脾、命門を関連づけて、各部位でそれぞれの臓腑機能を測ります。

 更に三関の各部位に浮(ふ)、芤(こう)、洪(こう)、滑(かつ)、数(さく)、促(そく)、弦(げん)、緊(きん)、沈(ちん)、伏(ふく)、革(かく)、実(じつ)、微(び)、渋(じゅう)、細(さい)、軟(なん)、弱(じゃく)、虚(きょ)、散(さん)、緩(かん)、遅(ち)、結(けつ)、代(たい)、動(どう)など24種類の脈を取り分けて、それによって各臓腑機能の強弱、気血の盛衰、邪気の性質、邪気の強さ、邪気の位置、病気の予後などのことを判断します。

 故に漢方医学の脈診は非常に複雑で会得しにくい診察技術です。しかし、いざ習得できたら、非常に役立つのです。
 

 (漢方医師・甄 立学)

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