犬の友情物語

飼い主に対して強い忠誠心を持つは、仲間も大事にするという友情物語が人気を集めている。空っぽの貯水池に落ちたバセットハウンド犬フィビーを側で一週間見守り続けたミックスセッター犬ティリーは、人の助けを呼びに行く時以外、仲間から離れることはなかった。

アメリカ・ワシントン州バション島で2匹の犬が保護された。飼い主がボランティアの運営するNPOバション島動物保護団体(VIPP)のfacebookに「犬たちが行方不明」とメッセージを出した時が物語の始まりだ。

ABCテレビのインタビューを受けたVIPPのエイミー・ケリー(Amy Carey)さんは、一週間経ってようやく朗報が来たと話した。最初の通報者が、「ここ4、5日、毎日自分の敷地に入って来る赤毛の犬がいます。自分が外に出ると、犬はすぐに渓谷の方に逃げてしまいます」と告げた。ボランティアチームは彼の話に沿って、ティリーが逃げた道を辿り、ようやく犬たちを見つけた。

ケリーさんは、「ティリーを見つけた時の光景に心臓が止まってしまいそうでした。本当に感動しました」と語る。ティリーは貯水池の横に横たわっていて、アゴを水槽の縁にのせて中に落ちたフィビーをずっと見守っていたからだ。「ティリーもフィビーも怯えていましたが、彼女たちの目からは一瞬ホッとした様子が見てとれました」「ようやく自分たちの居場所を知ってもらえて、仲間も無事であったからでしょう」とケリーさんは笑みを浮かべながら話した。

一方、「サンフランシスコ・クロニクル」紙のウエブサイトは、ティリーがいなければ、フィビーは助かっていなかったかもしれないと伝えた。ティリーが毎日助けを呼ぶために入っていた個人宅の敷地は、事故現場から数キロも離れていたからだ。その後、ティリーとフィビーは仲良く一緒に自宅に戻ったという。

 

 

 

(翻訳編集・山田)