中国が預金保険制度初導入 専門家は「一長一短」

2015年04月02日 17時41分
【大紀元日本4月2日】中国国務院はこのほど、5月1日から預金保険制度を初導入すると発表した。年内に実施予定の預金金利自由化に向けたステップと見られている。

 預金保護の上限額は50万元(約950万円)。複数の人民銀行関係者によると、預金者の99%以上が保証されるという。預金保険基金は中央銀行にあたる中国人民銀行が運用する。人民元預金だけでなく外貨預金も適応する。

 対象となるのは中国国内商業銀行、農村部の銀行・信用組合を含む預貯金業務のあるすべての金融機関。外資系銀行と、中国の銀行の国外支店は対象外だ。

 経済専門家らは同制度の実施により、これまで政府保護下に置かれた金融機関の破たんを中国政府は容認することになる、と先を読んだ。

 中国政府最高学術機構である中国社会科学院の経済学者・張明氏は「金融危機が起きる場合、金融システムの安定に有利であるため投資家には歓迎されるが、その一方、経済により高いリスクをもたらすのも事実だ」と一長一短があるとの見方を示した。

 仏ソシエテ・ゼネラル銀行のアナリスト姚偉氏はCNNの取材で、「預貯金総額の5割を占める大口預金者が高いリスクを背負うことになる」と富裕層へのダメージを指摘した。

 22年前の1993年から、中国国務院は金融改革の一環として預金保険制度の実施を検討していたという。ウォールストリート・ジャーナル紙などによると、大手国有銀行など既得権益層の強い反対により先送りされた。

 世界各国で普遍的に導入されている預金保険制度とは、金融機関が預金保険料を預金保険機構に支払い、万が一、金融機関が破綻した場合に、一定額の預金等を保護するための保険制度である。

(翻訳編集・叶子)
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