活性酸素を抑えて老化を防ぎ、ガンにも予防効果がある3種類のビタミンとは?

活性酸素とは、「ほかの物質を酸化させる力が非常に強い酸素」 のことです。人々は日常生活の中で、呼吸することで酸素を体内に取り入れますが、そのうちの約2%が活性酸素であると言われています。

活性酸素は殺菌力が強く、体内で細菌やウイルスを撃退する役目をしますが、増えすぎると正常な細胞や遺伝子にも攻撃(酸化)し、人体器官に老化をもたらし、やがて生活習慣病やがんなど、命に関わる病気まで進展しかねません。 

現代人の社会生活の中で、暴飲暴食やダイエット、過度な運動やストレスなどは体内で活性酸素の生成を促し、紫外線、放射線、大気汚染、たばこなどの外的な影響も活性酸素を生成する原因となります。 

そこで、体内の活性酸素の過剰化を抑制するために、「抗酸化ビタミン」を積極的に取り入れてみましょう。抗酸化ビタミンを正しく摂取することで、体の抗酸化能力を高めることが期待できます。 

「抗酸化ビタミン」とは、活性酸素の働きを抑制して、抗酸化作用を発揮するビタミンのことです。最も代表的なものは、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンEなどがあげられます。 

本来、人間の体は酵素によって活性酸素を抑える機能が備わっています。しかし、加齢とともに体内で作られる酵素の量は減少し続けます。抗酸化ビタミンは、酵素によって処理しきれない活性酸素の働きを抑制する、抗酸化物質のひとつです。

日本は、世界屈指の長寿国とよく言われています。しかし近年では、寿命が長いだけではなく、足腰が丈夫で、心が柔軟で、日常生活を支障なくこなせる「健康寿命」が重要視されています。

健康で長生きするために、できるだけ老化を防ぐことが重要なので、ポジティブ思考で毎日を楽しく過ごし、抗酸化力を高めることが大切です。不規則な生活や暴飲暴食を避け、バランスのよい食事をすることで、体も心も軽くなります。 

カボチャに含まれるビタミンEには抗酸化作用があります(Shutterstock)

抗酸化ビタミンは、他にも多くの食品に含まれています。たとえばホウレン草、カボチャやニンジンなどの緑黄色野菜や動物性食品には、ビタミンAが多く含まれています。野菜や柑橘類はビタミンCが多く、アボカド、魚卵、ナッツ、オリーブオイルにはビタミンEが多く含まれています。

料理を作る時に、この3種類のビタミンを上手に取り入れることで、老化防止だけでなく美肌効果も期待できます。 

(翻訳・上山仁徳)