周永康政変計画容疑 判決発表後党内部で通達か

2015年06月16日 17時55分
【大紀元日本6月16日】フランスのRFIラジオが中国政府関係筋の話として伝えたところによると、元最高指導部メンバー周永康の無期懲役刑が発表された翌12日、党は内部通達で判決文にない政変絡みの罪状を県・省レベルの党組織に知らせた。周の政変計画関与説が国内外で絶えない中、習近平陣営はそのもっとも主要な罪をなぜ裁かなかったのか。関連の情報と各方面の見解をまとめた。

 「周永康違法犯罪案件及び教訓に関する中共中央の通達」と題する同内部通達に関して各地方政府は、「しっかり勉強した」と相次ぎ公式サイトでアピールしたが、詳しい内容は公開されていない。RFIによると、通達は周永康の裁かれていない罪として、「組織を逸脱した政治活動に参加」「野心が膨らみ、党の決議を変えようとした」と記した。実質上、政変計画の事実を党内部で明らかにしたとされる。

 大紀元本部(ニューヨーク)は2012年半ばから、周永康ら江沢民派と薄熙来・受刑囚による習政権転覆の政変計画や臓器狩りの容疑を報道してきた。中国最高人民法院(最高裁)の3月18日発表の報告書にも薄と周の2人を名指した、通達とほぼ同じ内容の記載があり、当初から、政変計画を示唆したと思われた。

 また、周の収賄罪も大幅に軽減されたとみられる。当局が発表した一族の汚職金額は1.29億元(約26億円)、その大半は「妻子の犯行」で本人の実受領額は73万元(約1450万円)だという。中国問題専門家は「この金額なら農村の村長クラスの収賄相場であり、元最高指導者メンバーにしては、むしろ『清廉』と讃えるべき」と周の収賄罪が超過小評価されていると指摘した。海外メディアが当初報道した周一族の汚職総金額は約1000億元(約2兆円)で当局発表の770倍になる。

 公判の公開映像では、起訴容疑を全面的に認め上訴しないと素直に述べた周永康。「無期懲役は予想より軽い刑で、かなりの減罪となった」「事実通りに罪状を発表したら死刑にするほかない」という見解が大勢だ。

 ではなぜ、習近平サイドは周に死刑を下さなかったのか。主な理由は次で分析する。

 ▼江沢民・元最高指導者と、曽慶紅・元国家副主席を取り締まるための重要証人である

 江沢民派の中心メンバーである周は無論両氏の犯罪の詳細をよく知っている。そのことから、習近平サイドにとって、周は「ハエもトラも叩く」反腐敗運動の一番の大トラである両氏に止めを刺すための必殺武器である。大紀元本部のコラムニストの間では次の見方が固まっている。すなわち、周は両氏の犯罪を供述する見返りに減罪を受けた、そして、習陣営がこれから黒幕の大本山である両氏への本格的な取り締まりをはじめる。

 ▼共産党政権存続のため

 共産党政権の存続を最優先課題としている習氏。周の政変や大規模収賄などの罪状を完全に公表すれば、政権のイメージが一気に失墜し、長年蓄積してきた国民の怒りが大爆発して社会に動乱が起きかねない、そして政権が崩壊に向かう。そのことを何より避けたい習氏は無期懲役で周を「再起不能の死んだトラ」に収めると同時に、周を必殺武器に黒幕を確実に制するための布陣も完成させた。

 習氏にとっては一石二鳥の策であるが、政変計画のほか、禁止されている中国伝統気功・法輪功愛好者に対する大規模臓器狩りの容疑は闇に包まれたままである。今回の判決を受けて法輪功側は「真相はいずれ必ず明らかになり、周永康ら江沢民派の刑事責任を追及する日が必ずやってくる。それは避けて通れない歴史の流れである」と応じた。

(翻訳編集・叶子)
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