木を彫る

夏目漱石『夢十夜』の第六夜を、ふと思い出した。 鎌倉時代の仏師・運慶が、護国寺の山門で仁王像を彫っている。ところが語り手の「自分」も含めて、大勢の見物人はなぜか明治の人間ばかりなのである。
2020/05/22