大紀元時報
女ひとりで世界一周放浪記 12

「奇跡の国」ルワンダで見えた深い闇 そして闇を照らす光

2016年12月24日 07時00分
ムランビ虐殺記念館。ここで4万5000人に及ぶ人々が殺された(田中美久 撮影)
ムランビ虐殺記念館。ここで4万5000人に及ぶ人々が殺された(田中美久 撮影)

 ルワンダがなぜ大虐殺の後に発展できたのか。自分の中で今の所たどりついた結論は主に2つです。1つは虐殺後の政治が良かったこと。カリスマ性と強力なリーダーシップを持つ大統領が、民族の区分を無くし、汚職を減らす努力をし、明確な国家戦略を打ち出してルワンダを復興に導きました。2つ目は、国民が平穏な日々を取り戻すために一体となって、政府が打ち出した政策に真面目に取り組み、とにかく必死に辛い現状に耐えて、同じ方向を向いて進もうとする努力を怠らなかったことです。

お会いした日本人女性の経営する義足工場。製造工程を見せて頂いた(田中美久 撮影)

 とにかく、問題を解決するような「特効薬」はなかったのだと思います。現地在住の日本人の方は、「ルワンダ人は辛抱強い」とおっしゃっていました。街は平穏そうに見えるけれど、きっと多くのルワンダ人の心の中は平穏ではありません。皆必死に耐えて、今も苦しんでいるはずです。そして今のルワンダが落ち着いているのは、皆があのような惨劇を2度と繰り返したくないと強く願っているからでしょう。戦後、必死で復興に向けて努力した日本の姿にルワンダを重ね合わせているのは、私だけでしょうか。

 ルワンダで「虐殺の被害者と加害者の和解プロジェクト」を進めている佐々木和之さんという方がいらっしゃいます。その方が執筆された記事を読みました。佐々木さんが取り上げている聖書の一節があります。

 「光は暗闇の中で輝いている。そして、闇はそれに勝たなかった」

 皆が平和を信じて、希望を持って生きること。それは決して簡単なことではありません。きれい事だと言われることもあるかもしれません。それでも、諦めないこと。現実と向き合い、信じ努力し続けること。そうすればきっと、小さくても輝く光が闇を少しずつ照らしてくれる。そんなことを、ルワンダが私に教えてくれたような気がします。

 ルワンダに、そして世界に、いつか平和が訪れますように。

 

穏やかで優しいルワンダの人たち。どうか彼らの生活が1日も早く心穏やかなものになりますように(田中美久 撮影)

(田中 美久)

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