大紀元時報
中国政治改革

習近平氏の政治改革と「中国の夢」(1)

2017年01月10日 06時00分
2013年、ヨルダン王アブドゥッラー2世を北京に迎えた中国習近平国家主席(Feng Li - Pool/Getty Images)
2013年、ヨルダン王アブドゥッラー2世を北京に迎えた中国習近平国家主席(Feng Li - Pool/Getty Images)

 習近平氏が就任後行ってきた抜本的な軍事改革により、中国軍の編成は旧ソ連式からアメリカ式に転換した。その結果、軍の指揮権が国家主席に集中し、習近平氏の軍隊の中での地位が大幅に向上した。

 改革前の中国共産党軍は、旧ソ連軍をモデルとし、個々の戦区が各自の陣地を防御するという陸軍重視のものだった。中央軍事委員会や総参謀部が実質上陸軍の主導のもとに置かれ、7つの軍区の総司令官が全て陸軍出身だったことも、この実態を反映する。

 空軍は各戦区に配属されるが、軍区の司令官には空軍に対する指揮権がない。さらに、軍の行政管理機能と作戦指揮機能とが未分離で、軍内部で汚職が蔓延しやすく、戦闘力の低下につながるとの指摘もある。

 対するアメリカ軍の最高司令官は大統領であり、国防長官が統括する国防総省の管轄下に陸海空と海兵隊が置かれる。軍は平時には各自の組織と訓練を担当し、有事には混合司令部を構成する。これは現在、中国が行っている軍事改革の目標と見ることができる。

 中国の軍隊改革後には陸海空軍が戦区から独立し、戦時にだけ戦区に編入され、戦区司令部の指揮を受ける。総参謀部は陸海空と武装警察司令官で構成され、軍事委員会主席(現在は習近平氏)の主導のもとに共同で意思決定を行う。従来の各軍区の「縦割り編成」を打破し、陸海空軍の連携を強化して現代の戦争に適応するのが狙いだ。

 習近平氏は軍事委員会(参謀本部に相当)を頂点に置き、自ら軍事委員会の委員長に就くことで軍の実権を握る。アメリカでは大統領が軍の最高司令官と位置付けられているのと同様に、習近平氏も中国軍の実質上の最高司令官となる。

 さらに従来の七つの軍区を五つの戦区に再編することにより、旧来の陸軍重視型の軍を現代的な国防軍へと転換させた。防衛体制を一新した習近平氏は指導力・影響力を大幅に向上させ、汚職に関わった江沢民派の将軍の責任を追及し、排除することが容易になる。

 (つづく)

(翻訳・揚思/編集・文亮)

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