大紀元時報

「一帯一路」サミット閉幕、各国の思惑相違、投資の透明性、人権など課題残る(1)

2017年05月17日 06時00分
中国主導の経済サミット「一帯一路」が北京で5月15日、16日に開かれた。円卓会議に参加している(左から)ロシアのウラジーミル・プーチン大統領、中国の習近平国家主席、アルゼンチンのマウリシオ・マクリ大統領(LINTAO ZHANG/AFP/Getty Images)
中国主導の経済サミット「一帯一路」が北京で5月15日、16日に開かれた。円卓会議に参加している(左から)ロシアのウラジーミル・プーチン大統領、中国の習近平国家主席、アルゼンチンのマウリシオ・マクリ大統領(LINTAO ZHANG/AFP/Getty Images)

 ロシアのプーチン大統領は初日となる15日サミット開幕後、各メディアに対して、ロシアが「北極海航路」戦略を「一帯一路」とリンクすることを望むと示した。

 北極海航路とは、ユーラシア大陸北方の北極海を通って大西洋側と太平洋側を結ぶ航路で、また欧州とアジアを結ぶ最短航路のうちの一つでもある。欧州とアジアを結ぶ現行のスエズ運河などの航路と比べて航海距離が短く、流通コストの低減につなぐため、近年注目されている。

 同海航路と「一帯一路」とリンクすれば、関係国から形成される経済圏がさらに拡大され、ロシアはより多くの恩恵を得られる。

 ロシアは今年3月に開催した「国際北極フォーラム」において、中国に対して北極海航路とその付近のインフラ整備に投資するようと呼びかけた。また、ロシアは同海航路の主要港とシベリア鉄道を結ぶ鉄道の建設についても協力を求めた。

 ロシアは5月9日に行われた軍事パレードにおいて、北極圏に展開する部隊が登場し、その部隊のために開発された地対空ミサイルシステム「トール」や「パンツィリ」の北極仕様などの軍事装備を披露した。当局は、国際社会に北極海航路における完全支配をアピールするのが狙いとみられる。

 中国の国有企業、中鉄二院工程集団が2015年6月末に、ロシア首都モスクワとタタルスタン共和国首都のカザンを結ぶ高速鉄道の建設プロジェクトに落札した。中国側が主な技術と資金を提供すると報道されたが、しかしロシアは資金担保の設定や、乗客が見込めない場合の損失をロシアが負担するとの中国側からの要求に反対したため、同プロジェクトはいまだに本格的に進められていない。今回のサミットでも、ロシアと中国の両首脳は同プロジェクトについて全く言及しなかった。

 英紙「フィナンシャルタイムズ」によると、一部のロシア政府関係者は、中国の「一帯一路」構想では、ロシアの経済利益や政治的影響力を脅かす可能性があるとしている。構想には旧ソ連の国も多く含まれており、それらの国はロシアにとって、欧州とアジアを結ぶ重要な経済圏であるからだ。

(つづく)

 (翻訳編集・張哲)

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