「ど忘れ」を回避

脳のオナラって何? それを予防する方法とは

のオナラとは一体何でしょうか?「Brain fart」(脳のオナラ)とは、頭から空気しか出てこない、つまり頭がからっぽの状態のことで、「ど忘れする」ことです。米神経心理学者ミシェル・ブラウン博士(Michelle Braun)は、なぜ人はど忘れするのか、その理由と予防法を米ウェブサイトのメディカル・デイリーに語りました。

ブラウン博士によると、ど忘れとは、常に使っている物の置き場所を思い出せなくなるなど、一時的に情報を記憶できなくなること。彼は、年齢や性別にかかわらず、ほとんどの人に起こりうる現象で、通常は「注意力」が欠けている時に起きると指摘しています。

私たちの脳は、同時に多くの事柄を処理しています。人は、日常行っている物事に従事している時や、ルーチン・ワークを行っている時、脳が「デフォルトモード」に切り替わってしまいます。多くの人は自分が行っている事に注意をむけない場合が多く、ど忘れという状態が起きやすいのです。ブラウン博士は、「日常的にやっていることにもっと注意を払えば、それを予防することができる」と指摘。また、注意欠如障害(attention deficit disorder/ADD)や学習障害のある人たちは、ど忘れの頻度が高くなると話しています。

では、どのようにすればど忘れを予防できるのでしょうか。ブラウン博士は、具体的なやり方を「3Pの法則」として提案しています。3Pとは、一時停止(pause)、関連づけ(piggyback)、練習(practice)の三つ。例えば、タスクを完成させる前に、一時的にストップしてそのプロセスを振り返ります。そうすることによって、完成させようとするタスクの詳細を記憶しやすくなります。次に、この記憶を別の行動や場所に関連付ければ、記憶がより深く植え付けられます。最後に、そのタスクを完成するためのやり方を頭の中で繰返すことで、ど忘れを回避することができます。

ど忘れは誰にでも起きることですが、病気の前兆が疑われる場合もあります。ビタミンB1・B12の欠乏、認知症脳卒中、脳腫瘍などが見つかるケースもあります。睡眠不足やストレスなど、これといった原因がないのにど忘れが頻繁に起きる時は、医師の健診を受けるようにとブラウン博士は勧めています。

(翻訳編集・豊山)