THE EPOCH TIMES
社会問題

孤児ファイトクラブの「救助」は正しかったのか 露呈する中国の貧困問題

2017年08月21日 19時00分

 涼山地区は中国の少数民族の一つ・イ族の最大の居住地であり、中国の最も貧困な地域でもある。

 自然環境に恵まれず、外に通ずる道路が整備されていないため、発展が遅れている。現在、四分の一の人口は貧困状態に置かれている。

 中国メディアが取材したある村では、学校はあるものの、電気がなく、生徒は教室で天井から漏れた日光を頼りにして勉強している。生徒は薪を持って登校している。給食を作る時に使うという。唯一の運動器具は一本の棒に鉄の金で作った輪っかを付けたバスケットボールのゴールだ。

 村に16歳以下の子どもが148人で、学校を通っているのは68人。残りの80人は牛飼い、羊飼いの手伝いをしながら過ごしている。

 住民らの収入は1万元ー2万元(約13万円ー26万円)。収入源は牛や羊の販売、と漢方薬の原材料となる野草の販売だ。

貧困救済費は腐敗の温床

 中国政府は貧困撲滅のため、貧困救済目的財政支出(中央・地方合計)は、2001年の127.5億元から2010年349.3億元に増加、うち7割程度は、指定貧困救済重点地域に投入された。

 しかし、貧困救済費は腐敗の温床となった。中国メディア・法治週末7月27日の報道によると、貧困県の湖南省花垣県は水土流失を改善するために1000万元の予算を割り当てられた。プロジェクトの入札から完工まで、6人の幹部が資金を横領し、最終的に使用可能な資金は300万元しか残っていない。303ヘクタールの土地の水土流失問題を改善する予定だが、その23%が完成した時点で資金が底をついた。

 低所得者に直接支給される生活保護も幹部に横取りされている。2016年8月26日、甘粛省康楽県景古鎮から離れた村で一家六人無理心中事件があった。28歳の母親、楊改蘭が、8歳の長女、5歳の双子の姉弟、3歳の三女など4人を斧で殺害したのち、自殺した。夫は妻と子どもの葬式を済ました翌日に除草剤を飲んで死亡した。

 楊改蘭一家は極貧で、ここ2年間、最低生活保障金がカットされていた。保証金は村幹部の実兄に当てられた。

 今年6月まで、広東省、山西省、寧夏、甘粛など4省で2000人超の幹部は貧困救済費の横領で処分された。

                   (翻訳編集・李沐恩)

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