大紀元時報

「世界を味方につける」中国統戦部プロパガンダ工作の手口=英FT紙

2017年11月03日 11時00分
中国共産党政権はソフトパワーを全世界に浸透させる諜報活動を展開。(Feng Li/Getty Images)
中国共産党政権はソフトパワーを全世界に浸透させる諜報活動を展開。(Feng Li/Getty Images)

 何度か統戦部の活動に関与したという英国在住の中国人学者によると、統戦部とつながる親交会(聯誼会)のパーティに招待されたのがきっかけだった。中国共産党の記念日を祝うパーティで、党の幹部が優秀な留学生・学者に奨学金や補助金を給付すると勧誘した。資金を拠出するのは統戦部であり、多くの国にある「中国海外教育学者発展基金会」がその実務を担う表組織の一つである。

 もちろん金銭援助はタダで受けられるものではない。「義務」も付きまとう。オーストラリア国立大学の中国人留学生2人は取材に応じ、留学生組織「中国学生学者聯誼会」が中国大使館の指示通りに水面下で政治活動を行うと告発した。実例として、李克強首相キャンベラ訪問のとき、同団体は数百人の中国人学生を募って抗議団体の隊列を遮った。

 シドニー科学技術大学の中国人、馮崇義教授は「豪州の場合、中国政府の華僑団体に対する影響力は90年代から著しく強まっている」「ほぼ全ての団体と大半の中国語メディアをコントロールし、諸大学への浸透を試みている」と話した。 

 在外華人社会以外に、欧米諸国の政界への浸透は統戦部の最大の成果と言える。カナダトロントの市議選で華人が多数当選したことは「成功例」として上述の教材に取り上げられている。それによると、2003年の同選挙で中国系立候補者25人のうち6人が当選、2006年では44人のうち10人が当選した。

 教材は「所在国の上流階級の団体や個人を狙って協力関係を築く。水面下で進める」と具体的に手法を伝授している。

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 一方、中国共産党の浸透工作に各国は警戒を強めている。ニュージーランド国家情報局は同国の中国出身の国会議員が10年近く中国共産党の軍事大学に在学・勤務し、統戦部の工作員である事実を突き止めた。現在、同国では、中国共産党による政治遊説活動の実態を本格的捜査するよう求める動きが出ている。

 2010年、カナダ国家情報局局長は、複数の州の主要幹部が外国政府、特に中国政府に籠絡(ろうらく・他人をうまくまるめこんで、自分の思いどおりに操ること)され、これらの国の代弁者になったと警告した。ここ数カ月、オーストラリア主要メディアは、豪の政治に影響するため、中国政府が諜報活動などを仕掛けていると警鐘を鳴らしている。

(翻訳・叶清)

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