THE EPOCH TIMES
5000人来島の大型クルーズ船誘致

世界遺産登録の見送り、奄美住民「よかった」多すぎる観光客に懸念

2018年05月18日 21時00分

離島に暮らす住民の生活と行政の観光推進は、相性の悪い部分が多数ある。済州島における島民の声は、日本の奄美・沖縄群島でも似た声を聞いた。このたびの同地域世界自然遺産登録見送りについて、飲食店を営む奄美大島南部の住民(60代女性)は「大きな声では言えないけれど、登録されなくて良かった。多すぎる観光客で静かな暮らしが壊されるのは嫌」と述べた。

クルーズ船を受け入れるなどして大型の観光地化が進む沖縄県宮古島市では4月27日~5月1日、伊良部島で原因不明の断水が発生。下地敏彦市長は5月15日の会見で、断水の原因は水道使用量の増加に加えて、一部水道施設の損傷だと述べた。宮古島毎日新聞によると、リゾート施設の建設に伴い住民から水圧低下への懸念の声が挙がっていた。水道局は、リゾート地と集落への配水管を分けるなどして対応する方針だという。

今後のユネスコ世界遺産登録次第では、沖縄・奄美群島は韓国の済州島のようにリゾートアイランド化される可能性もある。ユネスコ世界遺産委員会に対する諮問機関IUCNの調査報告を受けて、政府は、指摘された問題点など自然保護と観光環境の改善に動く。

IUCNの報告書には、奄美大島のクルーズ船誘致に関する日本政府の見方が示されている。それによれば、政府は、寄港の候補地調査の結果をIUCNに提供したが、具体的な場所は決めておらず「将来においても開発計画はない」と言明したという。国土交通省に再度見解を聞いたが、回答は得られなかった。

国土交通省が2018年2月までに選定した国際クルーズ寄港地7港で、世界クルーズ大手ロイヤルカリビアン・インターナショナル(RCI)による投資が予定されているのは鹿児島県港(鹿児島県)、矢代港(熊本県)。この2港と島嶼開発とクルーズ船誘致の調査が行われた奄美大島の港湾開発は、別とみられる。

RCIアジア地域担当者は大紀元の取材に対して、「日本で予定されているロイヤルカリビアンによる港湾関連計画は、6月中旬ごろに発表される」と回答した。

(取材と文・佐渡道世)

関連キーワード
LINE NEWSに『中国の今を伝える 大紀元時報』を登録する方法
^