大紀元時報
オピオイド危機

アヘン戦争ふたたび 中国製の合成薬物が米社会を破壊=米専門家

2018年08月22日 14時20分
4月、ニューハンプシャー州でヘロイン摂取により意識を失った男性を救護する消防士たち(DON EMMERT/AFP/Getty Images)
4月、ニューハンプシャー州でヘロイン摂取により意識を失った男性を救護する消防士たち(DON EMMERT/AFP/Getty Images)

英文の大紀元コメンテーターで共産主義に詳しいトレヴォー・ルドン(Trevor Loudon)氏は5月10日のインタビューで、米国での中国発の薬物の蔓延(まんえん)は、中国共産党政府による戦略の一つと見ている。「専制体制の国なら、この薬物中毒問題を知っているはずだ。政府が裏で手を引き、資金も支えていると考えられる」

ルドン氏は「これは、宣言されていない西側諸国に対する戦争の一種だ」と指摘した。

米国を襲う薬物乱用の影響の1つには、過剰摂取のほか、労働力の衰退がある。プリンストン大学の経済学者アラン・クルーガー氏によれば、米国では労働力人口が近年低下している。また、労働人口から離脱した20%はオピオイド中毒によるもので、主に25〜54歳の青年~壮年期といった働く人口の中核をなす層だ。

元中央情報局副局長ジョセフ・ドグラス氏の1990年の著書『赤いコカイン』には中国共産党がいかにヘロインとアヘンを貿易で推し進めてきたかを記している。「世界の麻薬物流の裏に共産主義国がいる」「この政権は薬物を武器に西側諸国を攻撃している」。

かつて毛沢東は、軍を増強し、必要な兵器や資金を調達するために、アヘンを育てて販売していたことが知られている。

司法省は2017年、中国のフェンタニルとアヘン類の違法な製造業者2人を起訴した。ロッド・ローゼンスタイン副検事総長は、米国から中国への薬物輸入はインターネットを通じた個人輸入だと述べた。

ミシシッピ州の厳小兵容疑者は、中国で2つ以上のフェンタニルと類似化合成薬物を製造する化学工場を運営しており、少なくとも6年間、専用販売サイトで米国の複数の都市の顧客に送っていた。

ノース・ダコタでは、4つの工場でフェンタニルを製造した張健容疑者は、闇サイトと暗号通貨ビットコインを使って、薬物の取引をしていた。

2016年10月のBBCの報道によると、多くの中国企業がフェンタニルよりも100倍強力で、米国や日本で指定薬物扱いのカルフェンタニルを輸出していることが明らかになった。米国は早期に中国に規制を求めていたが、2017年2月に規制されるまで、公然とインターネットなどで販売され、大量に流通していたといわれる。

大紀元コメンテーターのルドン氏は、フェンタニルで中国は荒稼ぎしていると批判する。「薬物では罪や混乱を引き起こし、社会のモラル基盤、公務員、ビジネスマンたちの腐敗堕落を生み出す」と述べた。

「年に何千人ものアメリカ人を殺している。それは戦争だとは思わないか?直ちに制裁が与えられ、中止されるべきではないのか?」ルドン氏は、今までの政権は中国のリーダーを怒らせまいと、及び腰だったとみている。「彼らは中国政府に働きかけることを避けていた。アメリカ人が死ぬことさえも容認してきた」と述べた。

(編集・佐渡道世)

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