大紀元時報

なぜありのままの自分に自信を持てないのか?

2019年09月16日 11時12分
なぜこれほど多くの大人、特に若い世代がありのままの自分に自信を持てないのであろうか。子どもの頃の成長過程に何らかの原因があるのか?(Monkey Business Images/Shutterstock)
なぜこれほど多くの大人、特に若い世代がありのままの自分に自信を持てないのであろうか。子どもの頃の成長過程に何らかの原因があるのか?(Monkey Business Images/Shutterstock)

なぜこれほど多くの大人、特に若い世代がありのままの自分に自信を持てないのであろうか。子どもの頃の成長過程に何らかの原因があるのか?下記が私の理論である。

幼い子どもたちは皆、生きるために大人たちの支援に依存している。われわれはまた、生まれながらに大人たちの支援を切望し、探し求めるように組み込まれている。それが得られないとわかると不安を感じ、心の奥底で本能的な実存的恐怖を感じるのである。

成人期に向けて健全な成長を遂げるうちに、親の支援に対する切望と必要性は徐々に自立へと置き換わっていく。自分自身のために物事を成し遂げる能力を伸ばすことで、心理療法士ナサニエル・ブランデンの言う自己効力感(自分自身を養う能力や自分の力で課題に対処する能力、ますます大きくなる独立心で世界に生き残り繁栄する能力への自信)が発達する。

大人たちに強要された依存心

4144132 / Pixabay

多くの親たちは、子どもたちの大人に対する身体的・感情的依存心を手段として利用し、彼らを褒めたり叱ったりすることで望ましい行動を取らせようとする。子どもたちは自己効力感を伸ばすどころか、褒められることでしか心の安定が得られなくなり、実存的恐怖の根源となる叱責への恐怖から逃れられなくなってしまう。

高揚感を求める依存者のごとく、子どもは大人からの称賛を追い求める。褒められることが、少なくともその瞬間は大人からの支援を受けているというサインになり、一時的に恐怖心が和らぐのだ。しかし子どもたちはすぐに、それがただの気まぐれであることに気がつく。称賛に代わって非難や無関心を示されることで、いつでも撤回されてしまう可能性があるのだ。そのため、褒められることによる効果はつかの間の事になり、満足感を得ることはできない。やがて実存的恐怖が再び忍び寄り、恐怖から逃れようと依存を始めることになる。

こうして子どもの自立への成長は阻害され、他者(特に権力者)の意見への感情的依存心が膨らみ長期的に居座り続ける。他者に認められることに頭がいっぱいになり神経質になった子どもは、自分自身の追求と新たな能力の探索を心から楽しむことができないのである。

ドラゴンを追いかける

Hans Kretzmann / Pixabay

このように、生物学的な機能を持つ幼少期の依存性は、不自然にも成人期へと持ち越される。

自己効力感の低い大人は、他人からの評価に心の安定を求め続けなければならない。麻薬中毒を意味する俗語「ドラゴンを追いかける」の状態である。心の安定を不安定な他者の判断に委ね続ける以上、心からの安堵を手にすることは決してできない。

このように愛情に飢えた大人は、不安や悩みを抱えて苦しみ続けることになる。

依存状態からの再生手段

Sarah Richter / Pixabay

こうした大人たちの課題は、依存関係を解消しそれらを自立と自己効力感に置き換えることである。外的承認(たとえば職場での評価やFacebookのいいね!をしきりに求める等)への依存を断ち切り、承認されない恐怖に立ち向かうことが必要なのだ。

ほんの少しの間、他人を喜ばせるためではなく、自分自身に長期的な幸福をもたらすために、己の能力を伸ばすことへの本質的な喜びと、熟練した精神(特に自制心)の追求における満足感に没頭しなければならない。

これこそが卓越性と心の平穏の両方を手に入れるための道筋なのである。

(大紀元日本ウェブ編集部)

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