サツマイモ食で血糖コントロール!心臓病予防に効果的(2)

(続き)

3.血糖値をコントロールする代謝調整剤を含む

2004年に、糖尿病のジャーナル誌「journal Diabetes Care」に発表された12週間の臨床試験研究で、オーストリア・ウィーン大学の研究者は、さつまいもの一種である、カイアポ芋を摂取している2型糖尿病患者61人を調べました。すると、HbA1cレベルが7.21%から6.68%に大幅に低下していることを発見しました。(HbA1レベルは6.0%未満が正常範囲 。)その結果、カイアポ芋は2型糖尿病患者の血糖値とコレステロール値を下げるのに役立つことが分かりました。

2000年1月に発表されたもう一つの生物・薬学「Biological and Pharmaceutical Bulletin」の研究によると、サツマイモは抗糖尿病の作用を持ち、インスリンの抵抗性を低下させることで、異常なグルコースと脂質の代謝を改善できることが分かりました。

研究者は糖尿病を患うマウスにカイアポ芋を与えました。すると、カイアポ芋の経口投与からわずか6週間後にマウスの高インスリン血症が60%改善されました。

サツマイモはまた食物繊維が豊富で満腹感が得られるため、血糖値とインスリンの変動を起こしにくく血糖値のコントロールに役立ちます。

カイアポ芋は、2型糖尿病患者の血糖値とコレステロール値の低下を助けます。(大紀元データ図)

4.食物繊維と抗酸化物質で便秘予防

サツマイモには繊維質と抗酸化物質が豊富に含まれているため、腸の健康維持に役立ちます。また、水溶性および不溶性の食物繊維も豊富で、食物繊維は体内で消化吸収されませんが、腸にとっていくつかの利点があります。

水溶性食物繊維は水分を吸収して便を柔らかくしますが、不溶性食物繊維は水分を吸収せず便の体積が増します。水溶性繊維と不溶性繊維の両方が結腸内の細菌によって発酵され、腸内を裏打ちする細胞に栄養を与え、腸の健康維持に役立つ短鎖脂肪酸化合物を生成します。

2016年6月のがんのケアマガジン「Journal of Cancer Nursing」に発表された研究によると、白血病患者57人が、毎日200グラムのサツマイモを食べた後、化学療法による便秘の軽減を経験しました。

サツマイモには腸内環境を整える効果があります。サツマイモの食物繊維は善玉菌の増殖を促進し、悪玉菌を抑制します。腸内の善玉菌の数を増やし、腸をより健康にし、腸疾患のリスクを減らします。

サツマイモは蒸して食べるのが最も効果的です

適量のサツマイモを食べることは、カロリーと脂肪の摂取量をコントロールできるため、糖尿病患者やダイエット中の人に効果的です。ただし、サツマイモを食べる場合は他の主食の摂取量を減らして総摂取カロリーをコントロールする必要があるので注意が必要です。

傅裕翔氏によると、サツマイモは中程度のGI値(血糖指数)約69です。最高の食事療法効果を達成するためには、蒸したサツマイモをそのまま食べ、調理や味付けをしすぎないようにしなければなりません。サツマイモのポテトチップス、干し芋などに加工されたサツマイモ食品は栄養が大幅に低下します。

(完)

《英語の記事は、英『EPOCH TIMES』:4 Major Benefits of Sweet Potatoes:Preventing Cancer and Cardiovascular Diseaseを参照してください。》
 

David Chu
ロンドンを拠点とするジャーナリスト。中国の主要都市や韓国、タイ、その他東南アジア諸国の金融業界で約30年に渡るキャリアを持つ。中国伝統医学を専門とする家庭に生まれ、中国の古典文学の素養がある。