神韻大阪公演:京大名誉教授「復古の中に新しさ」

【大紀元日本2月19日】神から伝えられたとされる中国伝統文化の復興をテーマとする神韻芸術団は、洗練された舞台演出で芸術関係者を驚嘆させている。京都大学名誉教授で、音楽評論家の鴫原眞一氏は2月18日、大阪・梅田芸術劇場で、神韻国際芸術団公演を鑑賞し、「五千年の文明を復古して現代に問いかけるメッセージが明瞭に伝わり、だれでも楽しめるものになっている…個々のダンサーたちの技量は非常に高い」と称賛した。

「復古の中に現代の新しさを求める」という特徴を神韻公演に見いだした鴫原氏。

「理想の文化として唐の時代を取り上げており、非常に視覚的に、舞踊としても明確に表現されている…わかりやすく、だれでも楽しめる」と、中国の舞踊を主体とした舞台芸術を初めて鑑賞した感動を語った。「全体としては、群舞という特徴があり、それがとてもおもしろい。振り付けに新しさがある」と、演劇の専門家の観点から高く評価した。

音楽評論家としての立場からは、「かつてあった古楽、中国の古曲というものを、現代のオーケストラに民族楽器も加えて、編曲しているが、耳障りなところは全くなく、よくこなれた音楽になっている」と、編曲技術が高いことを指摘し、「東洋人の感覚で言えば、メロディーがきちんと歌われていて、リズムも民族楽器が非常に的確に使われている点では、安定している」と、神韻公演で使われた音楽の魅力を語った。

舞台衣装には、東洋人の感覚に共鳴するものがあるという。「東洋人の感覚で統一している」という。「日本の衣装に比べれば、色遣いは確かにきらびやかで、それはやっぱり中国の感覚という感じはするが、それでも東洋のつつましさの中に収まっている」とし、舞台芸術としては高い完成度があることを示した。

(記事・佐藤)