中国と北朝鮮 過去に何度も米大統領選を妨害してきた=米高官

2017/07/14
更新: 2017/07/14

「これは間違いのない事実だ。中国と北朝鮮は何年も前から、米国大統領選挙に干渉し、妨害してきた」。米大統領首席補佐官ラインス・プリーバス(Reince Priebus)氏は7月9日、保守系テレビ局のインタビュー番組に出演し、こう明かした。

同補佐官は、「Fox News Sunday」番組司会者から、ドナルド・トランプ氏の大統領選にロシア側の干渉があったかどうかを尋ねられると、冒頭の発言で切り返した。米紙ニューヨークタイムズは9日、「トランプ政権は初めて、中国と北朝鮮による政治介入を認めた」と報じた。

さらに、ロシアの介入について番組内で「おそらくあった」と肯定する一方、マスメディアは意図的にロシア側の係わりを注視させようとしており、過去の米大統領選には「中国や北朝鮮も、すでに何年も前から干渉している」と述べた。ただ、干渉がいつの選挙で行われていたのか、について明言を避けた。

2008年の米大統領選では、一部メディアは、中国共産党政権がジョン・マケイン氏とバラク・オバマ氏の電子メールをハッキングしたと非難した。これらの攻撃は「米国への深刻な政治介入」と報じられていたものの、当時、米国当局は「外国政府の情報収集の一環」とみなし、中国側を批判しなかった。 

2016年、データ分析会社「Novetta」は、北朝鮮とつながりがあるとされるサイバー犯罪組織「Lazarus」に関する報告書を発表した。それによると、この組織が拡散させているマルウェア「WannaCry」は「主に韓国と米国を限定とし、政府当局、メディア、軍事、航空宇宙、金融をねらっている」と記している。

1996年の大統領選では、ビル・クリントン大統領を再選のために、台湾生まれの在米ビジネスマン、ジョニー・チュン氏が、中国本土からの資金をクリントン氏と民主党全国委員会に違法に送金したことを認め、謝罪している。

チュン氏は後に、中国の軍事情報機関の高官から、クリントン大統領の再選の成功報酬として3万5000ドル(350万円)を受け取ったと、連邦議会で証言した。この発言から、連邦捜査局(FBI)は「中国政府がアジアの援助国を通じて、米国議会のメンバーに影響を与えようとしようとしている」と警告している。

(翻訳編集・佐渡道世)

関連特集: