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「-小説-」寛容

文・呉志強

 【大紀元日本7月21日】ある女は愛人ができたため、自分の夫に離婚を要求した。夫はそれに同意しなかった。女は毎日喧嘩を売るようになり、夫はやむを得ず妻の要求を呑んだ。ただし、離婚する前に一度妻の愛人に会うことを条件にした。女はそれに応じた。翌日朝、ひとり背の高い男前の中年の男性がこの夫婦の家にやってきた。

 女は夫が怒りだし、自分の愛人に殴りかかるのではないかと心配した。しかし、夫は紳士的に手を伸ばし、愛人と握手を交わした。それから夫が二人で話し合いたいと言ったので、妻はしばらくドアの外にいることになった。女はドアの外で、男同士の喧嘩を恐れ、不安だった。しかし、意外なことに数分後、男ふたりは何もなかったように出てきた。

 妻は愛人を送る途中、聞いた。

 「夫はあなたに何を話したの?私の悪口かな?」

 「あなたは自分の夫のことを全然わかっていない。まるで私があなたを分かっていないように」愛人は、驚いた表情で女に答えた。

 「夫のことはよく分かっていますよ。愚かで、無神経。まるで保母さんのようで、ちっとも男らしくない」と女は言った。

 「あなたは彼のことをそんなにわかっているなら、じゃあ、彼が僕に何を話したかも分かるでしょう?」と愛人は言い返した。

 「いったい何を話したの?教えて。」

  「あなたは心臓が丈夫でない上に、感情的になりやすいので、私たちの結婚後も、あなたに優しく接してほしいと彼に頼まれた。それに、あなたはトウガラシが好きで胃もよくないので、辛い食べ物を抑え目にするようにと彼に頼まれた」と愛人は済まなそうに言った。

  「それだけ?」と女は驚いて尋ねた。

  「それだけだった」と愛人は答えた。

  女はゆっくりと頭を垂れた。

 愛人は、女に近づき彼女の髪を撫でながら、まじめに言った。

 「あなたの夫は素晴らしい人だ。彼の心は、私より広い。彼こそはあなたが愛すべき男だ。それに、誰よりも彼があなたのことを愛しているのだ」。

  そのように言い終え、愛人はその場を去った。

  夫のところに戻った女は、その後、離婚のことを二度と口に出さなかった。

 自分が実は最も幸せな女であるということが、彼女にはよく分かったのだ。

                         
(明心ネットより)



[中国語版又は英語版]:http://xinsheng.net/xs/articles/gb/2001/11/28/11413.htm

 (05/07/20 23:21)  





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