香港で医療関係者がスト突入、本土との境界封鎖を要求

2020/02/03
更新: 2020/02/03

[香港 3日 ロイター] – 中国で発生した新型コロナウイルスを巡り、香港の医療関係者が3日、ストライキに突入した。香港政府に対し、中国本土との境界を封鎖し、感染拡大を阻止するよう求めている。

ストに突入したのは約1万8000人が加入する医院管理局労組(HAEA)。香港政府はストに参加しないよう呼びかけているが、HAEAによると、2400人の組合員がストに突入した。

香港では新型ウイルス感染者が15人確認されている。

HAEAは(1)中国本土との境界封鎖(2)一般市民へのマスク配布の支援(3)現場の医療関係者の物資・安全確保(4)十分な隔離病棟の確保(5)スト参加者への報復措置の見送り──を求めている。

香港の金融街には約100人が集まり、医療関係者のストに支持を表明。一部のデモ参加者は「境界封鎖を、感染阻止を」と書かれた垂れ幕を掲げている。

香港政府トップの林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は、中国本土と香港を結ぶ高速鉄道やフェリーの運行停止を命じているが、境界の全面封鎖は「不適切かつ現実的ではない」として見送っている。

香港の大型スーパーでは、パニックに陥った住民が肉・コメ・洗浄剤などを買いだめする姿がみられる。

公式統計によると、香港は食品の約90%を輸入に頼っており、そのうちの多くを中国本土から調達している。

Reuters
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