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善光寺境内で唱経する在留チベット人ら(大紀元)

信州の静寂を切り裂く、二つのシュプレヒコール

 【大紀元日本4月26日】信州の静寂が、26日早朝から突如として二つのシュプレヒコールによって切り裂かれた。五輪のトーチ・リレーが行われた長野市内では、早朝の午前4時頃から中国人留学生などが善光寺周辺の沿道に終結し始め、既に午前6時を回ったあたりから、長野駅西口前の広場で「中国!加油!(中国頑張れ)」とシュプレヒコールを繰り返し、在留チベット人友好人団体のシュプレヒコール「フリー・チベット(チベットに自由を)」との耳を劈くような阿鼻叫喚の応酬となった。

  五輪のトーチ・リレーが行われたこの日、在留チベット人団体などの推計によると、中国大使館側は日本全国の留学生など2000人余りを動員、やや遅れて東京方面から到着した在留チベット人の友好団体らは、沿道に繰り出してこれを埋め尽くした紅旗と耳をつんざくような「中国、加油(チョングオ・ジャーヨ(中国、頑張れ)」の人海戦術の中を少数で進む形となった。数で圧倒する「紅旗隊」は、正午頃にリレーが終わると続々と東口の大通りに集結、待ち構えていたバンに乗り込むと整斉とひきあげた。

  長野の県警本部は、不測の事態に備え関東近県から警官隊と機動隊など約3000人を動員し、トーチリレー・コースの警備に当たった。五輪トーチは、警察車両や白バイ隊などが先導する形で、ランナーの前後左右を警視庁の警察官が二重に伴走する形で進み、トーチが到着した地点では沿道の両側を埋め尽くした紅旗の一隊から「中国!加油!」の量的に圧倒的なシュプレヒコールで迎えられる異様な形での「平和の象徴」となった。

  五輪トーチ・リレーの出発地点をチベット問題の人道的見地から拒否した善光寺では、リレーが行われる同時刻の午前8時15分ころから追悼法要が行われ、般若心経の唱経の後、3月のチベット動乱で犠牲者となったチベット人と中国人の実名を一人ひとり読み上げてその霊位を供養した。法要の前、善光寺の境内に参集した在留チベット人らは、原語のチベット語で彼らの経典を読み上げ、小原カルデンさん(34)らが法主の鷹司誓玉氏にチベット人の無念を涙ながらに訴え、今回の法要に感謝するという一幕もあった。
善光寺の法主にチベット人の無念を伝える小原カルデンさん(左)ら(大紀元)
五輪トーチと伴走の警官隊(大紀元)
五輪トーチを先導する警察車両(大紀元)
沿道からコースに出た過激な抗議者を拘束する警官隊
沿道を埋める紅旗の一隊(大紀元)
善光寺を訪れた「国境なき記者団」のメナール事務局長(大紀元)
善光寺の仁王門を潜る紅旗とチベット旗(大紀元)
長野駅西口に集結した紅旗(大紀元)
善光寺の参道で衝突する二つのシュプレヒコール(大紀元)
中国側と対話する西洋人チベット支持者=田町西交差点付近で(大紀元)


 
(記者・青嵐)


 (08/04/26 17:23)  





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