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インドの貧困層の生活では、家畜の糞を乾かした生物燃料がよく使われる。コストはかからないが、完全燃焼した誘導体の燃え残り粒子が大気中に充満し、人体に悪影響を及ぼす結果になっていると科学者は警告している(中央社)

コストゼロの生物燃料、実は高い大気汚染の代償=インド・ビハール州

 【大紀元日本5月7日】原油価格上昇に伴い、世界の先進各国では穀物から製造する生物燃料についての研究が始められている。インドの田舎や都市の貧困家庭では早くから牛糞などの糞類を集め、乾かした物を生物燃料として煮炊きや暖を取るなどに使用しているという。コストはかからない。しかし、不完全燃焼した誘導体の燃え残り粒子が大気中に充満し、人体に悪影響を及ぼしていると科学者は警告している。中央社が伝えた。

 特に人口が8千万人を超えるインドで最も貧しい地方のビハール州では、住民たちは家畜の糞を集め、ワラや木屑を混ぜて手のひら大の餅状にして壁に貼りつけるか地面に置いて乾かした後、燃料として使用している。このような生物燃料は室内で保管し易い。燃焼効果が良く、環境保護の価値も兼ね備えていると住民は話しているという。

 しかし、米イリノイ大学大気科学教授ジローラモ氏によると、これらの土から出来た生物燃料が作り出す汚染粒子は、常にビハール州の広大な農村地域を覆っており、特に同州を流れるガンジス河両岸の汚染粒子密度は米国ロサンゼルスの5倍になるという。

 同氏は、これら汚染粒子は大気中に浮遊し、肺部器官にダメージを与えると同時に大気中の熱エネルギー輻射形態と気温を変化させ、さらには生態環境も破壊するだろうと指摘している。

 ジローラモ氏率いる研究グループがビハール州都パトナにおいて分析を行い4年後に出した調査結果は「ヒンダスタン・タイムズ」ネットニュースで紹介された。

 また、ビハール州だけでなく首都ニューデリー、第1都市ボンベイ及び第3都市カルカッタ等でも貧困家庭においてこの乾燥させた糞が燃料として使用されているのはよく見られるという。特にビハール州の状況は深刻で、これは同州の気候が常に高気圧中にある関係で大気中に浮遊している粒子が拡散せず滞留し、さらに大きな影響がでると考えられるからだ。

 
(翻訳・坂本、編集・藤川)


 (08/05/07 09:39)  





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