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2008年7月21日、「鳥の巣」の前で行った保安演習(Getty Images)

北京五輪に向け全面規制開始、警察関係者数十万人北京に集結

 【大紀元日本7月25日】北京で7月20日から、五輪向けに8項目にわたるセキュリティ・チェックが実施された。全国の空港19カ所におけるダブル・セキュリティ・チェック、北京の地下鉄全線、4大駅、長距離バス・ステーションでもセキュリティ・チェックが行われ、自動車は車両ナンバーにより走行の規制を受けるという。百万人を超える出稼ぎ労働者が北京から追い出されたほか、地下室などの劣悪な住居に住む低所得者約30万人も強制的に移動させられた。町中では、至るところに見かけられる公安武装警察のほかに、少なくとも15万人の安保警察および29万人のボランティア巡回警備が通行人に尋問している。北京の警備は物々しさを増している。

 *ダブル・セキュリティ・チェック、車両走行規制

 7月20日より、北京当局は全面的に交通規制を実施し、すべての車両はナンバー・プレートが奇数の場合は、奇数の日にて、偶数の場合は偶数の日以外は走行が認められない。それにより、通行車両を従来の半分に減少させる狙いだ。同時に実施されたものは上空を浄化するために「飛行禁止令」が出され、通勤時間をずらして混雑を緩和する「フレックス・タイム」を実施し、建築工事現場でも作業が限定される。さらに、五輪に関係のない車両は、五輪会場の中心部、五輪競技場、選手村、五輪専用車道への進入禁止、北京市内に新た開通された10本の五輪バス路線の走行も禁止された。

 大陸のメディアによると、北京・天津・石家荘・フフホト・太源・済南・合肥・杭州・上海・南京・大連・瀋陽・長春・ハルピン・ラサ・ウルムチの18都市の空港19カ所において、ダブルセキュリティ・チェック措置が施された。旅客は空港ホールに入る前にセキュリティのチェックを受けなければならず、荷物もスキャン検査が義務づけられる。そして、搭乗手続き終了後、待合室に入っても再びセキュリティの検査を受けなければならない。手間ひまが掛かることから、乗客は不満の声が上がっている。
多くの人は、北京五輪は裕福層および北京の出身の特別権利活動になったと皮肉った(Getty Images)


 一方、評論によると、北京当局は車両の流通量を制御することによって北京の大気汚染を緩和しようとしているが、それはまさに目先の功利を求めるに急であり、単なる気休めにしかないらないという。北京の大気汚染現状は、1、2ヶ月で解決できるものではないとし、大気汚染問題は、長期にわたるものであらゆることに関連するものであると指摘した。また、仮に北京市に車両が走らなくても、大気の改善には大きく影響は与えないと示した。

 *北京四大駅、24時間セキュリティ・チェック態勢

 「北京晨報」によると、北京駅、北京・西駅、北京・南駅、北京北駅では24時間態勢のセキュリティ・チェックがなされ、すべての旅客が鉄道警察の液体危険物検査を受けなければならないという。

 情報筋によると、北京駅はここまで厳しいチェックを実施したのが初めてで、警察側は特別に携帯用「液体検査器」を購入し、旅客荷物中の液体物に対して爆発防御検査を行っているという。例えば、水を持っている旅客に対して、その場で一口飲んでもらい、瓶を開けていない場合は、液体検査を行う。また、北京駅の中の預かり荷物はすべてスキャンをさせられた上、人によるセキュリティ・チェックも受ける。北京のすべての長距離バスの乗客もセキュリティ・チェックの対象になるという。
北京の至るところで通行人は監視されているGetty Images)


 *保安警察数十万人、怯える北京

 北京は、完全武装の公安警察が巡回していて、王府井では市民が尋問される場面が随所で見られる。至るところに制服姿の警備がいる。特に雲南省昆明市で発生した2件の人為的爆破事件が当局に不安を与え、四川震災地区にいた十数万人の兵士も呼び戻され、危機に応対させるほどだ。

 政府側の報道によると、少なくとも数万人の武装警察、15万人の保安警察および29万人の警備がまるでテロリストを見分けるように、北京市を往来する通行人を厳しくチェックしているという。

 また、安全を確保するために、各建築現場の出稼ぎ労働者を北京から追い出した。さらに、今では、地下室などの劣悪な住居に宿泊する低収入層も北京から追い出そうとしている。北京当局は業者に対して、五輪期間中に地下室の賃貸を禁止することにした。

 しかし、北京当局がここまで厳重に警備を敷いても、事件は続発している。7月21日、北京地下鉄では、人が線路に立ち入りしたため、電車は数十分間運行停止になった。実際、北京警察自身でさえ保安に対して自信がないと示した。また、これまでに、公安部A級指名手配の懸賞金は約154万円だったが、五輪期間中では770万円になった。警察は地方の警察学校学生約8千人を警備にあてる。

 ネット利用者は、本来では平等を唱える五輪は、今になって、大量の出稼ぎ者がそのために追い出されていて、北京は少数の裕福層と北京出身者の特権活動になってしまった。また、本来では、平和の五輪も当局によってまるで国難が眼前に迫っているような、体裁の悪い局面にしてしまったと嘆いた。

 
(記者・文華、翻訳/編集・余靜)


 (08/07/25 00:45)  





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