■大紀元日本 http://www.epochtimes.jp/jp/2008/08/html/d72648.html



北京五輪を終えて:何回中共に騙されれば、我々は気付くのか?

 【大紀元日本8月27日】北京五輪の陸上男子110メートル障害で、中国選手・劉翔(リウ・シアン)が、突如レースの途中で棄権し、退場するというハプニングが起こった。4年前のアテネ五輪で金メダルを獲得し、その後数々のコマーシャルに引っ張りだこだった劉翔は、中国の国民的英雄となった。レース後の緊急記者会見で、孫海平(スン・ハイピン)コーチが劉翔の「棄権」を「足の故障のため」と説明したが、国民の期待が最も高かっただけに、落胆と失望の声がネットを埋め尽くした。

 あまりの国民の反響を見かねてか、国家副主席・習近平は新華社を通じ、劉翔へ慰労の言葉を贈り、彼の行為を理解するとメッセージを送った。また、香港紙『明報』は、中共中央宣伝部から「劉翔の棄権に関して推測してはならない。すべては午前の記者会見で発表した通りに伝えること。彼は棄権したが、未だ我らの英雄だ」と報道のトーンについて通達があったと報道した。

 一方、記者会見で棄権の理由が説明されたにも関わらず、ネットでは「これはやらせだ」という噂が飛び交っている。ネチズンたちの指摘は、次の通りだ。①足を故障しているなら、なぜレース前に棄権せず、わざわざトラックに姿を表してから棄権したのか②棄権した当日、スタジアムには共産党高層部の誰も参観に来ていなかった③劉翔が棄権したレースが始まってから、20分後に緊急記者会見が開かれた。まるで、事前に予定していたかのような異例の早さだ。そして、やらせの目的は、「広告活動などで十分な練習ができなかった劉翔が金メダルを期待できないから、経済的・政治的ダメージを減らすために棄権させたのだろう」という憶測まで飛び交っている。

 緊急記者会見で、号泣しながらコーチが説明しても、北京当局が慰労の言葉を送っても、国民の疑惑は晴れず、「やらせだった」とする意見は依然として根強い。

 共産党の機関紙が劉翔のケガについて書けば書くほど、国民はそれを信用しなくなり、また「株価は安定している」と発表されれば、逆に国民はすぐに株を売ってしまう。ここで、私は劉翔の棄権が予定されていたことだったと主張するつもりはない。私が言いたいのは、つまり何でも「やらせ」を行う共産党は、すでに多くの国民の信用を失っていることが露呈されたということだ。

 新華社によると、北京公安局は18日、全部で77件のデモ申請を受け取ったが、その中の74件は問題を解決したために申請を撤回し、2件は処理中、1件は却下したと発表した。つまり、当局は一件もデモを許可しなかったということだ。情報によれば、デモ申請した人たちの中には、嫌がらせを受けたり、拘束されたりした人たちもいるという。中国政府は、自国の国民に対して全く信用していないのだ。政府を全く信用していない国民を、むりやり押さえつけようとする政権は、一体いつまでその体制を維持することができるのか?

 中国古代の君主は、「人民の口を防ぐのは、川の氾濫に直面するより悪い」と認識していた。世界の民主主義国家では、デモという形を通じて、民間が彼らの不満や要求を表現する権利が与えられている。市民が意見を述べることで、初めて政府は行動を起こし、問題が解決する。これが、健康な社会だ。デモが全く許されない中国は、つまり問題だらけの、奇形な社会と言えるだろう。

 言論・表現の自由は、中国憲法で保障されているにも関わらず、市民はその恩恵に与れない。「人権を大幅に改善する」「メディア規制はない」と約束して開かれた北京オリンピックだが、結局それは守られない。今回の北京五輪では、世界中が騙されたのだ。

 アメリカには次のような言い回しがあるそうだ。「一度私が騙されるならば、それはお前の恥だ。もし、私が2度騙されるなら、私が愚かなのだ」

 我々は、これから何度、中国共産党に騙されれば気付くのか?

 
(翻訳・金本、編集・田中)