紀元曙光(2016年1月27日)

2016/01/27
更新: 2016/01/27

台湾の総統選挙で、野党・民進党の蔡英文主席が当選した▼勝因は、民進党と蔡英文氏への肯定というより、中国共産党に寄りすぎた国民党と馬英九総統への否定だった▼蔡英文氏は、前回の総統選で馬英九総統に敗れた。「台湾はすでに主権独立国家」と主張したのが敗因だった。それを教訓に、今回は独立とも統一とも主張せず、「現状維持」を戦術とした▼台湾に今後、大陸と統一する歩み寄りがあるかは、中国情勢の変化次第だ。現状維持は両岸にとってもベストだが、時機が熟すれば事は自然に成就するはずだ。これも両岸の人民の宿願だ▼8年ぶりの政権交代で、台湾の民主主義制度はより一層の成熟と堂々たる進歩を見せた▼選挙前、習近平主席はあえて劣勢にある馬英九総統と会見した。その狙いは対等の姿勢を内外に示し、三歩先を見据えつつ一石を打ったのだろう。

関連特集: 時事評論