【大紀元日本10月21日】北京市の前副市長・劉志華容疑者(男、59歳)は巨額の賄賂を受け取った容疑で、河北省の衡水市中級法院(日本の地方裁判所に相当)の一審で、執行猶予2年付きの死刑判決となった。
国内メディアの報道によると、劉容疑者は1999年から2006年の北京市副市長在任中、職権を濫用して、土地開発、不動産取引、銀行融資、官職昇進などの分野で便宜を図り、その見返りとして10社以上の企業と個人から計700万元(約1億1千万円)の賄賂を受け取った。
今回の裁判は10月14日、河北省の衡水市中級法院で行われた。死刑判決が言い渡された後、劉容疑者は上訴するかどうかを示していない。
検察の訴状によると、上記の収賄容疑のほか、劉容疑者は不倫相手に建設プロジェクトを斡旋するなど、職権を利用して巨額の暴利を貪っていた。
今回の判決は収賄容疑に基づいたもので、職権濫用の罪は問われていないという。
劉容疑者は北京市西城区の共産党書記、北京市政府の事務局長、市国家機関の共産党書記を歴任、1999年から北京市副市長に就任した。都市建設の企画を主管、数々の大型建設プロジェクトの総責任者を務め、五輪開催の競技場建設などを手がけていた。2006年6月、内部告発により逮捕された。
同容疑者は、汚職容疑で有罪判決を受けた北京市共産党委員会書記・陳希同容疑者に続く大物である。
1998年、陳希同容疑者は汚職の罪で16年の懲役刑を処せられ、2006年に健康上の理由で仮釈放となった。中国問題の専門家は、これらの大物幹部の失脚は政権内部の権力闘争の結果であると指摘、今回の死刑判決は執行猶予2年がついていることから、最終的に執行されるかどうかを静観すべきと話した。
(翻訳編集・叶子)
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