■大紀元日本 http://www.epochtimes.jp/jp/2008/12/html/d58329.html



2008年3月22日、四川省カンゼ・チベット族自治州で、観光誘致を呼びかける看板を通り過ぎる、巡回中の中国軍兵士ら(TEH ENG KOON/AFP/Getty Images)

いまだ続くチベット弾圧

 【大紀元日本12月27日】今年3月のデモ活動以来、チベット首都ラサをはじめとする各チベット人地区で、抗議したチベット人は射殺、逮捕、刑罰に処され、さらには失踪した者もいる。最新の情報によると、逮捕されたチベット人デモ抗議者の中には、獄中で刑務所職員から暴行を受け、非業の死を遂げた者もいるという。

 チベット亡命政府の情報によると、チベット・チャムド地区マルカム県のソーラン・パンツオさんは今年3月14日、ラサで発生したデモ活動に参加し、軍警察に逮捕される際に暴行を受けたという。目の見えない妻が夫を殴らないよう泣いて公安職員に懇願したが、妻は頭を警棒で容赦なく殴りつけられ、死亡したという。

 3月18日、パンツオさんは獄中で他の逮捕された者たちと共に「チベット独立、ダライラマ万歳」と、スローガンを叫んだだけで刑務所職員の暴行を受け、頭部に致命傷を負い、獄中死したと伝えられている。報道によると、その他の政治犯も同様に暴行を受け、死亡したことが確認されている。

 パンツオさんと妻はラサのラモチェ寺付近に20年以上住んでいた。夫妻が相次いで亡くなったため、9歳と7歳の息子2人は孤児になり、世話をする者がいないという。

 チャムド地区テンチェン県出身の女性チャンパ・ラモさん(45)はラサ・ラムチンの住民。ラモさんは今年3月29日、デモ活動に参与したという理由で逮捕されたうえ、獄中で拷問を受けた。釈放後、身体の容態が悪化し続けたため治療を受けていたが、回復することなく11月28日に亡くなった。

 メルド・グンカル県のタンゾン・ヌオプさんは今年3月にラサ・ルンドゥプ県で発生したデモ活動に参加したため公安に逮捕された。獄中で長期にわたり虐待を受け続けたため死亡し、当局は遺体を同県に住む妻に引き渡した。情報によると、1歳から7歳の3人の子どもがいるという。

 このほかにチャムド地区マルカム県のアーワン・ツーレンさんは3月13日、ラサの病院に入院した。医師の話ではすぐに輸血をする必要があったが、翌14日にデモ活動が行われたため、当局はチベット人への輸血を認めないことを宣言し、輸血用血液を軍警察用に確保するとした。このため病状が悪化したツーレンさんは病院で死亡した。

 さらに同月20日午後5時ごろ、20歳前後のチベット人男性がラサ・バルコルでチベット独立のスローガンを叫んだところ、その場で公安職員に殴りつけられ連行されたが、所在はいまだに不明である。

 最近ネパールにたどり着いたチベット人亡命者によると今年3月以来、デモ抗議を行ったチベット人が次々と逮捕され、その後、完全に行方が分からなくなった。監禁されているのか、あるいは射殺されてしまったのか、手がかりはまったくないという。

 また、情報によると、投獄されたラモチェ寺僧侶5人は、一日中監獄内に閉じ込められ、出ることは許されていない。またいかなる人も面会が許されていないという。

 情報提供者によると、刑務所内でチベット人が受ける拷問や虐待は日常的に行われているという。また郊外の刑務所に拘束されている政治犯が受ける拷問は都市よりも軽いという。ラサの刑務所について言えば、政治犯は手錠足錠をかけられるばかりでなく、さまざまな拷問や虐待を受けている。

 現在、ラサとその所属県鎮一帯では手榴弾や催涙弾を手にした軍警察が巡回を続けている。こうした光景を目にしただけで、住民らは足がすくむほど恐怖感があるという。

 
(翻訳・坂本)