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変異を続けるエイズウイルス

 【大紀元日本3月18日】HIV/エイズウイルスに対する戦いは、新たな局面を迎えている。同ウイルスが、人の免疫システムを逃れるように変異し、世界中に広がっているという新たな報告が、英科学誌「ネイチャー」2月号に掲載された。

オックスフォード大学のフィリップ・ゴウドラー博士(Philip Goulder)率いる国際研究チームは、日本や英国、南アフリカなど8カ国、2,800人余りのHIV感染者を調査した。免疫の働きに係わるヒト白血球抗原(HLA)に注目して調べたところ、遺伝的に特定のタイプのHLAを持つ感染者の96%に変異ウイルスが見つかった。

HIVに感染すると、人によっては1年以内にエイズへと発症することがあるが、また人にとっては20年以上発症しないケースもある。非常に変異しやすいウイルスであり、ワクチンを作成することは非常に困難なことが分かっている。

今回の研究報告で明らかとなったのは、異なる人種に対して、ウイルスの特徴も変異していること。例えば、エイズウイルスが人に感染し、増殖を続けるためにはHLAを避けなければならないが、このHLAを多くもつ日本人からは、3分の2のエイズ感染者に、HLAをすり抜けることができる「突然変異型ウイルス」が見つかっている。

一方、英国やアフリカでは、HLAすり抜け型の突然変異体は、15%から25%にすぎなかった。

研究に加わったロドニー・フィリップス氏(Rodney Phillips)は、「HLA遺伝子が高い人種には、その影響を受けないHIVウイルス変異型が見つかった。つまり、ウイルスが人種の相違を超えているということだ」とコメントしている。

HIV/AIDSは現在、人類が直面している難病のひとつ。世界では、すでに約2千5百万人がエイズで死亡し、3千3百万人以上がHIVに感染しているとみられる。

(記者:クリストファー・チャペル、翻訳:MT)

 (09/03/18 02:11)  





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