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チベット事件一周年前、2寺院の僧侶らを連行=青海省

 【大紀元日本3月12日】自由アジア放送(RFA)の報道によると、来る3月14日は314事件(チベット僧侶たちのデモ行進に対する中共の武力弾圧事件)の一周年である。現在、チベット自治区の各寺院は中国当局の厳しい監視下に置かれている。すでに一部寺院の僧侶は連行されて、強制的に「愛国教育」を受けさせているという。青海省に住むチベット人は9日にRFAに対し、公安当局がチベット人を強制連行しており、隆務寺の僧侶たちはすでに集団連行されたと伝えた。

 チベット族女流作家・唯色さんは自分のブログで、青海省海南州貴南県のルツァン寺の僧侶たちはキャンドル黙祷を行ったため、当局に連れ去られたと伝えた。RFA記者は9日に貴南県宗教管理局に電話をかけ、ルツァン寺僧侶たちの状況を尋ねてみたが、電話に対応した宗教管理局の人は、質問に対してすべて「分からない」と答えたという。以下は電話の記録である。

 記者:すみません、ルツァン寺で僧侶たちがキャンドル黙祷を行いましたか。 

 宗教管理局の人:あなたはどなたですか。

 記者:RFAの記者です。

 宗教管理局の人:この件について我々は詳細を知りません。

 記者:聞いた話によると、あなた方は今日、僧侶たちを連行するそうですね。

 宗教管理局の人:知りません、知りません。これらの情況は我々は知りません。

 記者:あなたたちはチベット人を連行していませんか。 

 宗教管理局の人:我々は情況を知りません。

 ルツァン寺付近の住民は、現地情勢は不安定で、公安当局は寺院の僧侶たちを連行した事実があると証言し、「ここはひどく混乱しており、情勢は良くない」と話した。以下は電話の記録である。

 記者:情勢は乱れているのですか。

 住民:あまり良くないですね。

 記者:現地の公安当局は人々を強制連行していると聞いていますが、それは事実ですか。

 住民:そうです。もう知っていますね。あなたは……、あなたはもう知っているので、こっちに来ない方が無難です。 

 唯色さんのブログには、3月8日、貴南県当局はルツァン寺のチベット歴新年キャンドル行進、キャンドル黙祷に参加した109人の僧侶を3月9日に集団連行すると発表したが、これらの僧侶たちをどこへ連れて行ったのか、どのぐらい期間拘束するのかに関して説明していない。ただ109人の僧侶に対し「愛国教育」と「法律の教育」などの集中的な思想教育を行うと説明した。僧侶たちの家族はこれを聞いた後、次々と寺院に訪れ、別れの話を告げて僧侶たちにハダ(チベット人が神仏に供えたり、尊敬の印として送る薄絹)を捧げた。

 

 また、黄南州同仁県隆務寺のある小坊主がRFAに同寺院の僧侶たちは皆連れ去られたことを伝えた。以下はその電話の記録である。

 記者:公安局の人は今、あなた方の寺院にいるのですか。

 小坊主:分かりません。

 記者:今日はどうしてこっちに電話できるようになったのですか。

 小坊主:ここにはもう誰もいないからです。

 記者:僧侶たちはいないのですか。

 小坊主:いません。

 記者:いつ連れて行かれたのですか。

 小坊主:分かりません。

 インドにあるチベット亡命政府議会議員・ガソンジェンゼン(音訳)氏は、現地の治安当局は、昨年の314事件(3月14日の武力弾圧事件)以来、3月を最も緊張な期間とみなしていると指摘、「昨年のような状況が現れるのを恐れているから、小坊主が話したような状況はありえます。僧侶たちは刑務所に入れなくても、県内のどこかに集めさせ、何らかの教育が行われているかもしれません。このような形で監視下に置かれることはありえます」と話した。

 中国政府の最近チベット人に対して行なった厳しい措置に対して、同氏は、今から今月末まで当局はさらに厳しくチベット人を制限するとみており、「多くの敏感な地区は皆この様な状況で、3月14日、16日、18日、20日まで緊張が続き、恐らく10日間か半月ぐらいの間には(僧侶たちは)解放されないだろう」と述べた。

 また、ノルウェーにあるチベットの声というラジオ放送(VOT)3月7日の報道によると、アバ県ゴマン寺(音訳)の百人以上の僧侶は3月2日午後に寺院からアバ県市街までデモ行進を行い、「我々には人権を」、「フリーチベット」などのスローガンを叫んだ。その晩、当局は寺院の一人20代の僧侶を拘束した。他の僧侶たちはすでに寺院を離れ、別の場所に避難に行った。また、3月5日に別グループの7人の僧侶は甘孜県市街でデモ行進を行ったため逮捕された。未確認情報では当日甘孜県では少なくとも10人のチベット人が逮捕されたという。

 今週末の14日はラサ314事件の一周年にあたる。当局は事件の再発を防止するため、チベット寺院に対して厳しい監視体制を取っている。RFA早期の報道で伝えたようにチベット人の活動が比較的活発な四川省甘孜県やアバ県では当局が半月前から外部との通信を遮断している。

 この他に今月の10日はチベット精神指導者ダライラマ氏の海外亡命50周年の記念日にあたり、海外のチベット人はインドのダラムサラにあるチベット亡命政府所在地では国内チベット人を声援するキャンドル集会や絶食などを含む多くの記念活動を行なう予定である。亡命政府議員・ガソンジェンゼン(音訳)氏は、「亡命政府国会がキャンドル集会、キャンドルデモ行進を組織し、NGO組織が絶食活動を行う予定している。今年の青年会の重点活動はみな欧州で行い、その他のNGO組織は11日から一日絶食活動を行う」と発表した。

 
(翻訳・坂本)


 (09/03/12 09:04)  





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