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遡上するサーモンを獲るグリズリー・ベアー。カナダのブリティッシュ・コロンビア州で(Getty Images)

【バンクーバー通信】鮭の遡上―激減する白鮭と熊

 【大紀元日本10月3日】

 以前、「鮭の遡上―4年に1度の大イベント」という記事を書きました。

 以前の記事は こちらです。

 この季節になると、熊たちにとっても、冬眠のための食料確保に鮭が欠かせません。熊は、70%のたんぱく質を鮭から取り、この期間、1頭あたり700匹の鮭を食べるそうです。熊は鮭の内臓だけを食べるので、残りの部分は森と地域に生息する動植物の栄養源として還元されます。これが自然のしくみなんですね。

 今年、川上りしたピンク・サーモンの量は多いそうですが、冬眠に入る熊たちにとって、重要な栄養源になる西海岸のチャム・サーモン(日本で普通に食されている白鮭)の量は減っているそうです。

 フレイザー川では、今年のソッカイ・サーモン(紅鮭)は、予想されていた1千60万匹をはるかに下回る約160万匹だったと先月発表されています。

 
ブリティッシュ・コロンビア州の川で釣りを楽しむ人たち(Getty Images)

生態系保護団体、釣り人、先住人が口々に、グリズリー(ハイイロクマ-北アメリカに生息する巨大な熊)を見かけないと言っています。サーモンを獲得できるのはこの時期しかないのに熊たちの姿がないのは、サーモン不足で年を越せなかったのではないかと、推測されています。

 カナダ西部自然保護区委員会(Western Canada Wilderness Committee)のジョー・フォイ氏は、秋のグリズリー猟の禁止を呼びかけています。フォイ氏によれば、07年度、ブリティッシュ・コロンビア州では430頭のグリズリーが殺されており、そのうちの87%はトロフィー・ハンティング(熊の頭や毛皮を装飾に使う目的の狩猟)でした。現在、ブリティッシュ・コロンビア州では1万2千から1万7.千頭のグリズリーが生息しています。

 もちろん、グリズリーだけでなく、黒熊、サーモン漁業の中止を呼びかけ、伐木による環境破壊を防いで、熊たちとサーモンの両方を保護していかなければならないので、課題は大きいです。

スカイ・トレインの駅内にあったサーモン保護を促進するための広告。自動スカイ・トレインの駅内にあったサーモン保護を促進するための広告。自動車でなく、公共の交通機関や自転車を利用することで、サーモンの保護に貢献できるというメッセージ(写真・羽後=大紀元)

(記者・羽後)

 (09/10/03 05:00)  





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