■大紀元日本 http://www.epochtimes.jp/jp/2009/11/html/d49631.html



北京郊外の石炭燃焼による火力発電所(FREDERIC J. BROWN/AFP/Getty Images)

増加する二酸化炭素排出量 大半は中国から

 【大紀元日本11月21日】2000年以降の二酸化炭素排出量増加は、主に中国経済の発展から来るものであることが、最近の研究で明らかになった。二酸化炭素の排出量増加は地球の二酸化炭素吸収能力を徐々に低下させており、我々は危険な道を進んでいると科学者は警告している。

 米エネルギー省オーク・リッジ国立研究所と英イースト・アングリア大学の専門家が合同で「Nature Geoscience」誌に発表した研究報告によると、昨年比の二酸化炭素排出量は、世界経済の後退にもかかわらず、低下することがなく、逆に2パーセント増加している。その大部分は中国から排出されているという。

 石炭による深刻な汚染

 二酸化炭素は主に石炭、石油、天然ガスなどの燃焼、そしてコンクリート生産により発生する。2007年から2008年にかけて、世界の二酸化炭素排出量は6・71億トン増加しており、このうち4分の3は中国が排出。現在、中国では急速なペースで火力発電所が増設されており、大気汚染は免れない。2001年以来、中国の二酸化炭素排出量は倍増している。

 石炭の使用は増加し、すでに石油にとって代わる主要燃料となった。世界の石炭使用増加量の90パーセントは中国からのものであると、研究報告の主執筆者ルケレ教授は指摘している。

 生産輸出国に排出量増加の責任があるのか

 中国やインドなど途上国の二酸化炭素排出量増加は、明らかにその国の経済発展と連携している。しかし、先進国が途上国から商品を購入するのも原因の一つだと、ルケレ教授は指摘する。輸出商品の生産加工が生み出す二酸化炭素は、途上国、特に新興市場国の二酸化炭素排出量が多くの割合を占めており、先進国には途上国の排出量減少を助ける責任があるという。

 また新興市場国の排出量増加の4分の1は、西側諸国が消費する製品、サービス生産、貿易によるものだとルケレ教授は指摘している。

 米エネルギー省オークリッジ国立研究所研究員で、同報告の共同執筆者、グレッグ・マーランド氏は、この点から見て、先進国は事実上、途上国の二酸化炭素排出量を増加させていると語る。排出国として責任は中国にあるが、輸出を目的として生産した結果の排出である。途上国の排出量の大部分は事実上、先進国の代わりに生産したものだと言えるだろう。

 地球の二酸化炭素吸収能力の低下

 報告では、大気層に浮遊している二酸化炭素の増加を憂慮している。50年前、二酸化炭素排出量は大気層内の40パーセントを占めるのみで、残りは海や森林が吸収していた。現在、この排出量は45パーセントで、徐々に増加する傾向にあるが、海や森林の吸収能力は低下している。

 大気層の二酸化炭素残留量の増加と比例して、気温も上昇する。気温が上昇すると、二酸化炭素の残留量も増えるという悪循環が形成されている。1982年以降の世界の二酸化炭素排出総量は715・3兆トン。これは1982年以前の人類史上における二酸化炭素排出量の総計に等しいと、マーランド氏は指摘する。

 2006年、国別では、中国は米国を抜いて世界最大の二酸化炭素排出国となった。また、一人当たりの一年間の二酸化炭素排出量は、世界平均で5・3トン、中国は5・8トン。米国は約20トンで、依然としてトップである。

 2008年、中国のほか、二酸化炭素排出量が500万トンを超えた国は、インド、ロシア、サウジアラビア、ブラジル、南アフリカ、韓国、インドネシア、イラン、ポーランド、メキシコ、カナダ、オランダなど。

(翻訳編集・坂本)