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チャノス氏とジェニファー夫人(Getty Images)

米投資家ジェームズ・チャノス、中国経済のクラッシュを予測

 【大紀元日本1月13日】アメリカ史上最大の企業破綻であった米エネルギー大手エンロンの破綻を予測した著名な投資家ジェームズ・チャノス氏は最近、米ニュース報道局CNBCの取材に対して、中国経済のクラッシュを予測している。中国が世界経済の景気を低迷から脱出させるとの業界の一般的な見方とは異なり、チャノス氏は、莫大な投機資金の流入でバブルとなっている中国不動産市場は、中国経済を昨年11月に起きたドバイ信用危機よりも1000倍以上の危険な境地にさせていると警告した。

 チャノス氏によると、バブルを見極める方法は価格の暴騰を見るのではなく、銀行の過剰なローン貸出残高を見ることである。現在急速な信用(融資)拡大が進んでいる国は中国のほかにはないと同氏は指摘。

 また、中国政府の莫大な経済刺激策および緩和の融資政策により資産バブルが大きくなり、人為的な需要が急速に拡大しているという虚像を作り出しているとの見解を示した。

 チャノス氏はCNBCに対して、中国経済崩壊の予測は、GDP(国内総生産)成長率を含む経済統計データに対する疑問からではないとし、次のように説明した。「『経済活動=富を作り出すこと』ではないと思う。例えば、橋を建設し完成したとしよう。しかし、この橋が5年に一回崩れるとすれば、5年ごとに新しい橋を架けなければならない。このような経済活動はGDP成長には貢献できるが、国民の所得や福祉厚生の向上をもたらすことはできない」

 さらに、GDPの成長率を8%に保つため、中国政府は虚偽の経済統計データを作り上げるのではないかと、疑問視している。昨年12月米時事新聞社Politicoの取材に、中国経済の危険は、「売ることのできない大量な製品を生産している」と指摘した。

 ヘッジファンド「キニコス・アソシエイツ」社を設立したチャノス氏は、大型の投資家とは逆の動きをする「逆張り」投資家。2001年、不正会計事件の発覚で経営危機に陥った米国エネルギー取引大手のエンロン社の破綻を2000年の時点で事前に予測。また、米国の住宅市場危機を予測し、金融機関大手の破たんを警告したことで世に名を馳せている。

 中国経済の破綻を見込んで、セメントや石炭、鉄鋼関連の建設とインフラ関係の会社を物色して逆張り投資を狙っている、とチャノス氏は昨年12月、CNBCの番組で話した。

 一方、中国経済が崩壊に向かっているとのチャノス氏の予測を否定する専門家もいる。投資家のジム・ソロス氏はニューヨーク・タイムズ紙の取材に対して、チャノス氏の中国経済への研究はまだ浅く、始まったばかりだと批判した。

 しかし、一昨年の金融危機を引き起こし、世界同時不況をもたらしたのは、米国住宅市場のバブル化と同時に、債務履行の信頼度の低いサブプライムローンが過剰となっていた事実を忘れてはいけない。中国不動産市場もこの二の舞を演じないよう、注視すべきだ。

(翻訳編集・張哲)


 (10/01/13 08:57)  





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