■大紀元日本 http://www.epochtimes.jp/jp/2010/02/html/d44102.html



昼食をとる北京の日雇い労働者(PETER PARKS/AFP/Getty Images)

疑われる中国景気刺激政策の効果

 【大紀元日本2月14日】2010年の最初の三週間で中国の新規融資は1・45兆元(約18兆8500億円)に到達。2010年の目標の2割近くにあたるため、中国政府は最近、金利を引き上げた。金融引き締めとみられる行為で、多くの投資家が打撃を受けており、2009年の中国景気刺激政策の効果を見直す意見が続々と発表されている。

 2009年の8・7%におよぶGDP成長率に関しても、多くの専門家は客観視している。モルガン・スタンレーのアジア主席であるスティーブン・ローチ(Stephen Roach)氏はこのほど香港で、「2009年の中国経済成長の95%は刺激政策と銀行融資からくるもの」と発言した。中国の経済学者・胡少江氏は「2009年に中国政府が実施した景気回復計画は、主に中央や地方政府の投資、金融機関からの融資に頼るもので、比較的、活力のある民間企業は、経済全体にあまり大きな役割を果たしていない。景気回復計画をこのまま続ければ、中国経済は政府の干渉と金融機関の融資にますます依存することとなる。このような経済システムに危険が潜んでいることは明らかだ。一旦、景気回復計画が停止したら、中国経済は金融危機前の状況より悪化する可能性が大いにある。特に、他国が景気刺激計画を停止していくにつれ、中国経済の問題は浮上してくるだろう」と懸念を示した。

 2009年、中国が景気回復刺激政策を実施した当初、中国の株式市場は急上昇したが、これは企業の業績を反映するものではなく、一部の投資資金が株式市場に流入した結果に過ぎず、実体経済はほとんど動いていなかった。2009年末の2カ月の消費者物価指数(CPI)は、それぞれ0・6%、1・9%上昇し、インフレの懸念が高まったため、中国人民銀行(中央銀行)は1月18日、各銀行から強制的に預かる資金の比率である預金準備率を、1年7カ月ぶりに0・5%引き上げた。

 人民銀行の金融引き締め措置に株式市場は直ちに反応した。2009年に形成されたバブルはすぐに縮小した。上海総合指数は19日に政府の利上げ政策に嫌気し、終値は前日比2・26%下落。上海総合指数は1月だけですでに9%急落している。また、中国のA株式市場では、先週、中国西電電気股フン有限公司(China XD Electric)が、この4年以来はじめて発行価格を割った銘柄となった。香港市場でもハンセン指数は心理的節目とされる20000点の大台を割ろうとしている。香港市場に1月29日に上場を果たしたエネルギー会社の南戈壁(SouthGobi)の株価は取引初日に11%下落した。

 2010年、中国政府は、高度成長の維持、通貨インフレの防止、高失業率の緩和、バブルの崩壊防止などの深刻な問題に直面している。2009年の公的投資による景気刺激政策の実施は、上述の諸問題をある程度緩和・解決したが、内需拡大を実現しなかった中国経済では、金融引き締め政策の実施と共にこれらの問題が一層深刻化すると予想される。大規模の公的投資による景気刺激政策は、中国経済問題を解決する処方箋になるか、それとも中国経済崩壊を加速させる触媒なのかを見据えるべきところであろう。

(翻訳編集・張俊徳)