印刷版   

神々の世界に住む動物「龍」(新唐人テレビ)

【悠遊字在】漢字の由来(二) 神々の世界に住む動物「龍」

 【大紀元日本3月12日】日本の干支の中で辰を意味する龍は、日本の昔話でもおなじみの生き物である。12支《十二生肖(じゅうにせいしょう)》の動物の中で、「龍」だけは、私たちの住むこの人間世界では見ることができず、神様の世界に住むと伝えられる。神獣と言われる龍は、中国の伝説にたくさん登場し、「登龍門」や「画龍点睛」、「龍頭蛇尾」、さらに、龍の髭を真似たラーメン「龍須麺」から廟の柱に彫られる「龍」まで、実に中国人の生活に密着し、愛されてきた。

 そんな龍にまつわる伝説のひとつに、八仙人(日本で言うと七福神のような存在)の1人、李鉄拐(りてっかい)の話がある。ある日、李鉄拐が杭州の西湖の畔に天から降り立ち、足を引きずりながら湖畔を歩いていた。その薄汚れた乞食のような姿に、誰もが彼を避けて通った。「どなたか、心の優しいお方よ、この哀れな乞食を助けておくれ」という李鉄拐の叫び声に、一人の若者が手を差し伸べた。この心優しき若者は李鉄拐を背負い、自宅の薬屋「朱養心」へ運び、しばらくの間手厚く世話をした。ほどなくして、李鉄拐が元気になり、朱一家の家を去ろうとした時である。彼は杖で壁に描く動作をすると、たちまち真っ白な壁に金色の龍の絵が現れた。「あなた達の暖かい菩薩のような心への感謝じゃ」と言って李鉄拐は、あっという間に消え去った。

 この噂はあっという間に広がり、金龍を一目見ようと、皆薬を買いにやってきたので、「朱養心」の商売は繁盛した。これを妬んだ近くの薬屋は手下2人と相談し、「朱養心」に放火することにした。ある日の夜、三人はこっそり朱家の前で薪に火を付けた。真っ赤な炎が「朱養心」を呑み込もうとした時、壁の金龍がなんと壁から飛び出して、大きな口を開いて、ジャージャーと水を噴出し、火を消し止めたのだ。

 龍が生きていること、そして仙人が村に来ていたことに気づいた村人たちは、それから皆自分たちの品行をただし、村も平和で親切な村となった。

 この物語に出てきたように、龍の口から水を噴出すことは昔から信じられており、昔の中国人は干ばつに遭うと、龍を奉り雨が降るようにと祈願した。漁に出る漁師は龍王に海の安全を祈り、皇帝は龍の冠と服を身に付け、龍の椅子に座った。今でも新年やめでたい時には龍の踊りは欠かせない。「龍」は中国人の生活になくてはならない存在だ。

 「龍」の文字は、実は中国人が描く龍の姿から来ている象形文字である。左側は龍の頭の部分を表し、右側は龍のシッポの部分を表す。さらに左側の上の部分は龍がかぶる冠を表し、下の部分は風雨を操り、水を噴出す龍の特徴である大きな口を表す。昔の甲骨文字や金文文字の中では、左右に分かれた書き方ではなかったが、現代になって、書きやすくするために、徐々に今の形となった。

 そして最後に、間違えてはならないのは、中国の龍と西洋のドラゴンとはまったく別物であることである。中国の龍は天国に住む神獣とされるが、西洋のドラゴンは姿かたちも違い、口からは水ではなく、火を噴出し、地獄に住む野獣とされる。

 ※新唐人テレビでは、この話を映像でお楽しみいただけます。

(翻訳・河合、編集・心明)


 (10/03/12 05:00)  





■関連文章
  • ≪新連載!≫【悠遊字在】漢字の由来(一) 「薬」は、音「楽」から生まれた(10/03/05)
  • <続報>黒龍江省の炭鉱ガス爆発事故、死者104人に(09/11/23)
  • ジャッキー・チェン氏失言、奴隷根性と非難殺到(09/04/23)
  • 世界金融危機で、香港百万長者16%減(09/02/22)
  • 中国当局機関紙が言論自由擁護、問われるその真意(09/01/16)
  • 四川大地震被災地:食糧不足の野生パンダ、越冬困難=専門家(08/11/03)
  • 即席麺からネズミの死骸、情報隠蔽で報道されず=中国黒龍江省 (08/10/29)
  • 【エンタ・ノベル】麻雀の達人(8)-中運-(08/07/12)
  • 黒竜江省でM4・6地震発生(08/07/09)
  • 臓器がなくなった中学生殺害事件、犯人自供に疑問の声(08/07/05)
  • 遺体で発見された行方不明の中学生、臓器窃取の疑い=中国広州(08/06/14)
  • 第17回党大会、民衆は無反応・無関心(07/10/17)
  • 中国企業契約不履行、豪州鉄鉱石企業損失甚大(07/10/13)
  • 土地収用補償未払い問題、3千人村民ストライキ=中国広東省(07/09/17)
  • 中国江蘇省:高さ1キロの黒い水竜巻(07/09/16)