【大紀元日本3月6日】アメリカ航空宇宙局(NASA)は2日、インドの宇宙船から発射した米国の小型合成レーダー「ミニスター」が、月の北極で、大小クレーターを40個以上発見したことを発表した。このクレーターは、直径2~15キロメートルで氷が充満している。NASAの発表によると、クレーターの実際の深さなどによるが、少なくとも約6億トンの氷の総量があると推測されている。
今回の実験を率いるヒューストンの「月と惑星学会」(Lunar and Planetary Institute)の主任研究員ポール・スプディス(Paul Spudis)氏は、「これらの新しい発見を通して、予想以上に月に科学性があることが分かり、興味深い。将来、人類が利用できる場所としての価値が十分にある」と語った。
この1年間に「ミニスター」は無線電波の反射特性を利用して、地球から見えない月の影の部分にあるクレーターを地図標記することに成功した。
ワシントンのNASAの宇宙活動ミッション局(Space Operations Mission Dictorate)のジェーソン・クルーサン(Jason Crusan)氏は、「データを分析した結果、科学チームは、クレーターに明確に氷があることを示していると判断した。これらの結果は今後の探索・開拓の上で、これまで考えなかった活動の地点を提供してくれた」と述べた。
今回の「ミニスター」の発見は、NASAのその他の探査機器を利用した結果と同様であり、月には多種類の形態の水があるという科学界での認識をさらに裏付ける資料となった。今回の探査結果は、米地球物理学会誌「Geophysical Research Letters」に掲載されている。
(翻訳編集・豊山)
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