THE EPOCH TIMES

高智晟著『神とともに戦う』(29) 孤独な者の孤独な夜③

2010年04月26日 07時12分


 2001年、10数名の博士が湖北省のでたらめな人材招致政策を利用して、各々10万元も私服を肥やすという事件が起こった。政府とメディアは躍起になって、高学歴人材の不誠実やモラル低下を非難した。中国メディアがいわゆる「模範的な価値」を探し出す技術とエネルギーは、海外の同業者が想像もできないほどである。メディアはこぞって政府の大胆な(かつ無知ではない)人材招致政策を絶賛した。もう一つ、彼らが百パーセント口をそろえて行ったのが、高学歴者の不誠実やモラル低下に対する非難だ。高学歴の人材(ひとまずこう呼ぼう)の不誠実でモラルのない無恥な行為を批判するのは、まあ正しいと言ってよい。だが納税者の金を騙し取られる事態を招いた原因について、メディア・専門家・学者はみな高学歴者以外に目を向けようとしない。

 私は直ちに文章でこう指摘した。「不誠実でモラルの低下した者が、悪知恵によって政府から巨額の不義の金をせしめたこと自体、不誠実とモラル低下の原点は政府にあることを意味している。政府は、納税者の納めた税金を自由に支配でき、その税金に対する支配は、不透明でしかも絶対的な権力を持っている。また彼らは納税者の税金を支配する時、誠実さや道徳のリスクの面からアセスメント(調査)を受けたことがない。こんなことで誠実さと道徳にかなった金の使い方が出来るとでもいうのか」

 多くの新聞社は「これは社会の主流の考え方にそぐわない」と私のこの文章を拒絶した。このようなメディア、そしてこのようなメディアに制御された社会のどこに、誠実さとモラルが存在するのであろうか。

 (続く)
 

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