THE EPOCH TIMES
中国の国際戦略

日本に歓迎される中国「出稼ぎ」パンダ ビジネス道具としての道

2011年02月23日 07時00分
2011年2月、2頭のパンダは「国賓」待遇で
迎えられた。当時、パンダ塗装の専用機で運搬された。
(YOSHIKAZU TSUNO/AFP/Getty Images)

 現在、この形で海外にレンタルされたパンダとその後繁殖したパンダはすでに30頭に達し、人口飼育されているパンダの10分の1を占めている。大金の呼び水となったパンダだが、「健康的で顔が丸くて毛色のきれいなパンダがよくて、癖があったり、ケンカを好む協調性のないパンダは駄目」など選考には細かな規定が設けられている。

 しかし、パンダのレンタルをめぐって受け入れ国で反対する声も少なくない。2011年秋にパンダのレンタルが決まったイギリスでは、動物保護団体「ボーンフリー財団」が、「中国がパンダを貸与するのは動物搾取にあたる」と非難し、英国の各メディアも「パンダの飼育には英国人の血税が大量に使われる。その額は年間7万ポンド(約930万円)にも上る」と批判的だった。

 日本でも事前の世論調査で、都民の97%が「高いお金を払うなら要らない」とする結果が出ており、石原都知事が「高い買い物だ」と揶揄するなどパンダ不要論が一時的に広がりを見せていた。

 ただ、パンダが来ると動物園の入場者が増え、周辺の飲食店まで繁盛するという相乗効果があることから、来てほしいという声もある。「儲けがないと、外国政府はこの取引に応じないでしょう」と成都のパンダ繁殖飼育研究基地の張向東主任は話す。

 南方週末の記事で、「1頭のパンダを輸出すると、国は100万ドルの科学研究費を手に入れ、それをパンダの保護事業に当てる。そういう意味でパンダはようやく自身のためにお金を稼ぐようになった」と述べた。

 パンダの到来で売り上げを伸ばそうとする動物園と周辺店舗、またパンダのレンタルで巨額の収入を手にしようとする中国。双方の思惑が一致する以上、パンダのレンタルビジネスは今後も続きそうだ。「パンダを通じて両国の関係を深めたい」。この言葉はもはや誰も信じなくなった。

(翻訳編集・高遠)
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