THE EPOCH TIMES

高智晟著『神とともに戦う』(67)政府が何もしないことこそ国民にとって最大の善行①

2011年07月04日 07時26分


 2005年4月20日、数世代にわたり外界と隔絶されてきた現状を変えるトラクター用道路が開通しようとしたその時、人民政府が現れた。龍泉市公安(訳注、日本では警察に当たる)森林分局が突如、違法に森林地を占拠したという理由で、林樟旺、林樟法、毛根寿、梅善良の4人を刑事拘留したのだった。さらに4月30日には、「違法に農地を占拠した」という理由で、林樟旺を逮捕するに至っている。

 しかもこの公安局は、4月30日にも林樟旺、林樟法、毛根寿、梅善良からそれぞれ5千元の保釈金を取っていたことが、(私に送られてきた)手紙や資料から明らかになった。しかし同時にまた4月30日(つまり同日に)、「治安」の名義で、林樟法、毛根寿、梅善良などから合わせて6万元の現金も取っていたのだった。

 手紙に同封された資料から判断して、龍泉市公安森林分局による林樟旺の刑事拘留および逮捕は、全くの過ちだといえる。林樟法など3人への巨額の罰金などは、強盗行為に近い。しかし公安部門は、弁護士や社会の各界からこのようなやり方は違法だと指摘されても、一向に改めようとはしなかった。もうこれはすでに、公権力の乱用に発展している。間違っていても改めない。これは実際のところ、白昼堂々とごろつき行為をしているに等しい。この種のあからさまなごろつきによる悪事に対して、冤罪により投獄された林樟旺や「強盗」に遭った林樟法などが戦うべきだけではなく、文明社会、および共産党や政府内にいるヒューマニティやモラルに反対しない者もまた、これらごろつきの所業とは一線を画すべきである。

 本案件では、客観的には農業用地という本来の用途が変えられた事実はあるものの、当局のやり方は長年、刑事理論研究の学界で公に非難され続けてきた「客観的な罪のなすりつけ」である。農業用地が占用されたという事実について、まず2点を明らかにしておきたい。一点目は、すでに発生したこの種の占用方法は違法行為なのか、それとも(刑法が適用される)犯罪行為なのか。二点目は、実際に占用したとされる者は誰なのか。この二点をはっきりさせることが、上述行為が違法なのかあるいは犯罪なのか、およびその主体が誰なのかを確定するために必要な前提条件となる。農業用地の違法な占用には、2つの状況しかない。その一つは、実際上と手続き上の、どちらも同時に違法な状態である。この種の状態は、土地の非所有権者あるいは法的な非使用権者に占用された場合に発生する。もう1つの状況は、手続き上の占用である。すなわち土地の所有権者がまだ手続きを終えていない状況で占用してしまう場合だ。この手続き上の違法な農業用地占用は、犯罪問題に波及しないことが、長年の司法の実践で明らかになっている。土地使用者は本来、自分の土地を合法的に使用する権利を有するために、実際のところは使用に関する手続きに違反したにすぎないからだ。この種の手続き違反であっても、関連法規にしか抵触しないものであるため、刑法の適用はふさわしくない。本案件では、土地の集団的所有権を持つ姚坑村が土地権益に関する実質的な資格を有するため、村による使用が明らかに違反したといえるのは、手続き関係の硬直化した関連法規のみに過ぎず、刑法とは無関係である。

 (続く)
 

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