THE EPOCH TIMES

<中国高速鉄道事故>「死者は35人どころではない」 中国政府、情報操作体質あらわに

2011年07月26日 06時39分


 一方、日本の4大メディアが揃って高速鉄道事故をトップニュースとして報道していることについて、姫氏は、「鉄道部の専門家はまた、日本人が人の災難を喜んでいると言い出すだろう」と指摘し、「その論理でいくと、9・11や東日本大震災、ノルウェーの乱射事件についての報道も、世界中のメディアはみな喜んでいたということなのか」と鉄道部の体質を批判した。

 一方、ドイツ国家放送ドイチェ・ヴェレによると、中国のメディア関係者は24日、今回の追突事故について、中国共産党中央宣伝部(中宣部)が独自報道を控えるように国内メディアに通知したことを明らかにした。通知では、「メディア各社は鉄道部が発表した情報を順に発表するものとする。各地のメディアは記者を現場に派遣してはならない。各社は傘下のすべての新聞とウェブサイトをしっかり管理し、高速鉄道に関連するリンクを制限しなければならない。反省報道はしない」と通達されている。

 また、同24日、インターネットでは情報筋の話として、中宣部は追加通達をしたとの情報が流れている。その内容は、▼死傷者数は権威部門の発表に基づく▼報道頻度を控える▼市民の献血やタクシー運転手が搬送を支援するなどといった感動的な出来事に焦点を合わせる▼事故原因を掘り下げない、権威部門の発表に準ずる▼反省と評論を避ける、というものだという。一連の中宣部の報道規制は、民間メディアが政府の責任を問う声を封じ込める狙いがあるとみられる。

 さらにドイチェ・ヴェレによると、事故翌日の24日、鉄道部が「内部協調会議」を開き、国務院の張徳江・副総理と鉄道相の盛光祖氏も顔を出したという。同会議への取材は、新華社と中央テレビ(CCTV)を除き、会場に駆けつけたメディア各社のほとんどが断られたという。会議終了後、盛光祖氏がメディアを避け、会場を後にしようとした時に、数名の記者がその行く手を阻み、小競り合いになった。盛氏にツバを吐いた女性記者もいたという。

 国内の時事評論家・童大煥氏は事故後、詩を書き下ろした。

 「中国よ、すこし立ち止まってくれないか。あなたの人民を待ってください。あなたの魂も追い付いていない。あなたの道徳も置いていかれている。あなたの良識も息切れしている。

 もう列車を脱線させないで。橋も崩れ落ちることがないように。道路を陥没させないで。家もおからのようにボロボロと崩れないように。

 ゆっくり歩こうよ。すべての命に自由と尊厳を与え、すべての人が『時代』というレールから『落下』しないように。すべての人が無事終点に辿りつけるように」

 そんな思いが届くこともなく、土中に埋められた事故車両を横目に、事故が発生して20時間後の24日午後4時36分、同高速鉄道の運転が再開された。

(張凛音)
関連キーワード

関連特集

LINE NEWSに『中国の今を伝える 大紀元時報』を登録する方法
^