博大書店から出版された中国語版、高智晟著『神與我們並肩作戰』(神とともに戦う)の表紙

高智晟著『神とともに戦う』(69)「中央政府の承認」とはどんな基準なのか①


 1、民間の投資者は、あなたたちの手から合法的に油井経営の資格を獲得した。

 2、政府は、自分が作成した文書で自分に権利を与えたり、強制的に民間企業の財産を没収したりする権利を持つわけではない。これは中央政府も同じである。財産の所有権の取得は、法律や約束に基づくべきである点は、現代法治の基本原則である。また同時に、それを得る上でモラルが求められるのは、我々中華民族が数千年にもわたり守り続けてきた最低限の道徳なのだ。政府のやり方はすでに現代法治の基本原則に違反したばかりか、誰もが認める最低限のモラルさえ逸脱してしまった。

 3、法律上の基本的な手続きを踏まず、ましてや法律による基本的判断すら仰がず、政府は公安、検察、裁判所、武装警察部隊とぐるになり、暴力を振るい、縛り上げて拘束するなどの野蛮な手段で、民間投資の成果を強奪した。このことそのものがモラル社会に対する犯罪である。ましてや「合法」など笑い話にすぎない。

 4、省政府、市政府、県政府はいずれも、「油井の回収」というでたらめを対外的に吹聴した。しかし実際の操作の過程において、油井の価値以外にも、民間経営者が10数年にも及ぶ経営で築き上げた、インフラや設備を含む70~80億元相当の財産が、政府によって強奪されたのだ。一体どんな法律が、これほどでたらめかつ野蛮な権力を、政府に与えたのか。

 5、政府が民間企業の財産を回収するのは、法律に基づく行為なのか、それとも闇社会の組織による暴力行為なのか。この2種類の行為には、本質的な違いが存在する。政府に忠告しておくが、政府とそれに相対する人との間に生まれた関係は法律的な関係にすぎず、それ以外の何物でもない。(この政府が、自分が非合法な政府だと公に認めれば話は別だが)法的行為に属し、法的手続きに基づいて処理すること、それは合法的政府の最も一般的な常識である。政府に相対する人たちの大規模で、巨額な財産の与奪問題について、政府はなぜ、調査、送検、告知、公聴、再審議、裁決、評価、訴訟など各種の行政手続きの価値を全て無視することができるのか。あなたたちの「合法」という言い方は、笑い話にすぎない。

 6、100億元余りに相当する資産に対し、政府の補償はわずかに数億元。これだけでも、「合法」という言い方がナンセンスだということを証明している。

 7、数千人の投資家の10数年にわたる投資と経営の成果を、力ずくで政府は奪った。これに対し、公安、検察、司法はいずれも被害者の訴えを受理しなかった。こうして今では、陳情したり弁護士を要請したりするだけでも逮捕され、拘束されるまでに「発展」したのだ。その上、被害者が頼んだ弁護士すら一緒に逮捕される始末である。このような凶悪極まりない行為は、あからさまに人としてのルールを踏み外す横暴であり、法治を目指す中国人を大っぴらに挑発するものであり、中央政府の提唱する「和諧社会(調和社会)」の構築を公然と破壊する行為でもある。「合法」など、一体どこからその言葉が出てきたのか。

 8、あなたたちは巨額の資金を使って、文明の共通の敵である中央宣伝部(訳注、国内メディアを統括する中国共産党の内部機関)を買収し、中国国内のメディアが客観的な報道をするのを締め付けた。もはや巨大なわいろ買収団体になり果てた省・市・県の各級政府は、5度にわたって北京を訪れ、中央政府の各部門に裏工作をして、正義感を持って直言した郭海燕教授および北京在住の専門家や学者を公然と脅した。さらに公然と、弁護士が拘留者に面会したいとする要求も拒絶した。これは現代人類の法治史上において、空前の悪事としか言いようがない。その合法性など、何をか況やである。

 (続く)