THE EPOCH TIMES
日本からの視点

コラム:なぜ中国人の道徳レベルは低いのか

2017年05月03日 07時00分

 中国伝統文化は修煉の文化であり、修煉とは簡単に言えば、絶えず自分の心を修め、良い人間、更に良い人間になろうとすることである。良い人間の基準、つまり修煉の目標は何だろうか。数千年来、中国では「三教」を信仰してきた。「三教」とは道教、仏教、儒教のことであり、道教の「真」、仏教の「善」、儒教の「仁、義、礼、智、信」および「中庸」思想、これらが中国人の心を修める基準であり、中国人はこれらを「心法」と言い、昔の中国人の道徳規準である。

 日本人の立場から言えば、恐らく「自らを律する基準」と表現するだろう。中華民国時代まで、学校で教えるのは「千字文」、「三字経」、「論語」というものだった。このような基準で自分を律する人は、故意に悪事をすることはない。古代中国は文明の国であり、その文化が周辺国ないし全世界まで広がって行ったのだと思う。日本と韓国はとりわけ中国伝統文化の影響を最も深く受けている。私は日本最古の学校と呼ばれる足利学校に行ってみたことがあるが、あの学校では孔子の「論語」を勉強していた。

栃木県の足利学校跡、学校門(Wikipedia)

 1949年、中国共産党(以下中共と略称)が中華人民共和国を建て、西洋からマルクス主義を輸入し、中国伝統文化を封建迷信として批判した。中共は自分の政権を維持するために絶えず政治運動を引き起こしたが、その一部の政治運動は直接中国伝統文化を破壊することになった。最も典型的な運動は三つある。

 第1回目は1957年の「反右派運動」。「反右派運動」は、実は知識分子を迫害する運動だが、昔の知識分子は今と違って科学知識を身に付けているのではなく、中国伝統文化と伝統思想を身に付けており、いわゆる中国伝統文化の継承人とも言われる人たちである。彼らを批判することは、実は、中国伝統文化と伝統思想に反対することに過ぎない。

 第2回目は、1966年の「文化大革命」。「文化大革命」が反対するのは中国伝統思想だけでなく、寺院や道観などの文物も破壊し、和尚や尼僧、居士なども殺してしまった。しかも、宗教は非常に怖いものであり、精神をコントロールする迷信だとレッテルを付けて批判した。そのため、私は来日するまで、ずっと宗教は怖いものだと認識していた。実は、現在中国国内の人はほとんど宗教は怖いものだと認識しているだろう。

 第3回目は、1999年の「法輪功迫害」。中共は「法輪功」を弾圧する為に、たくさんの罪名を付けた。実は、「法輪功」は悠久の歴史を持つ中国伝統修煉方法。その修煉基準は「真、善、忍」である。修煉法なのだが、知らない人から見れば宗教のように見える。中共は一方的に「法輪功」のことを宗教だと言っている。

 何故かというと、「文化大革命」を経験した中国人は、宗教と言われると、すぐに恐怖感を覚え、それに近づかなくなる。仮にそれが宗教でなくでも、いったん触れると中共に迫害される恐れがあるため、中国人なら誰でも自動的に遠ざかるのである。

台湾の法輪功学習者たち、2016年、弾圧による死者を弔う式典で(明慧ネット)

共産党が作り出した、破壊の「党文化」

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