蛮行に負けない

アシッド・アタックで重度のヤケドを負った女性 回復した顔をネットに公開

相手の顔や体を著しく損壊し、多大なダメージを与える「アシッド・アタック」(酸攻撃)。交際や結婚を断られた男性が、女性に復讐する手段とするケースが多いが、最近では銃やナイフに変わる凶器として英国のギャングたちの間でも使われている。ロンドンで攻撃に遭い、顔に重度のヤケドを負った女性が、回復した様子をネットに公開して話題を呼んだ。

2016年6月、レシャム・カンさん(Resham Khan)は従兄弟のジャミール・ムクタさん(Jameel Muhktar)と共に、ロンドン東部をドライブしていた。ちょうど彼女の21歳の誕生日を祝うために、家族のもとへ向かっている最中だった二人。突然、誰かが車の窓から酸を投げ込み、二人は全身に重度のヤケドを負った。

顔と全身にヤケドを負ったカンさん(gofundme)
アシッド・アタックを受ける前のカンさん(gofundme

黒く大きな瞳が美しかったカンさんの顔は、原形をとどめない程に腫れ上がり、別人のようになった。「二度と同じ顔には戻れない」と絶望したカンさんは、外に出ることもできなかったと振り返る。しかし、彼女は勇気を出して自分の顔をネットに公開し、回復の道を綴ることにした。

gofundme

クラウドファンディングで寄付を募り、手術を受けて肉体的、精神的な回復を遂げてきたカンさん。9月には伝統衣装を身につけた自撮り写真をネットに公開した彼女の顔は元の美しい顔に戻っていた。彼女のツイッターには、「美しく、勇気ある女性だ!」「あなたが美しい顔を取り戻せて、私たちは本当に嬉しい。アシッド・アタックに反対する正義のキャンペーン、よくやった!」といった、たくさんの応援のコメントが寄せられた。

9月2日にはツイッターで公開した自撮りの写真(Credit: Twitter | Resh

 

(文・郭丹丹)