防護具の需要100倍、価格20倍に 新型肺炎巡る混乱で=WHO

2020/02/08
更新: 2020/02/08

[ジュネーブ 7日 ロイター] – 世界保健機関(WHO)は7日、マスクや手袋などの防護具に対する需要が100倍に高まり、価格が急上昇していると発表した。新型コロナウイルスの感染拡大が世界的な供給に「深刻な」混乱をもたらしたためという。

テドロス・アダノム事務局長は、医療従事者以外の防護具購入によって状況が悪化していると指摘。「供給が不足し、需要が高まれば、より高い価格での転売を目的とした買いだめのような悪習が出かねない」とし、「防護具の需要は通常の100倍に高まり、価格は20倍になっている」と述べた。

また新型コロナウイルスの感染症例が3万件を超えた中国の最前線の医療従事者に防護具が必要と言及。製造業者や販売業者に対し、防護具を最も必要とする医療従事者、続いて患者や看病に当たる人々に優先的に供給するよう伝えたとしたほか、WHOが手袋、マスク、人工呼吸器などの個人用防護具(PPE)をあらゆる地域に送付したことを明らかにした。

WHOの伝染病学者、マリア・ファン・ケルクホフ氏は、中国当局が1万7000件におよぶ症例の内訳など詳細なデータを提供したとし、「82%が軽症、15%が重症、3%が危篤状態にある。報告された症例の致死率は2%かそれ未満だ」とした。

Reuters
関連特集: 国際