「原子先生、寺島先生」【私の思い出日記】

「とにかく、浮かんでくる言葉を書きとめて、ためていくのです」。 これは30数年ぶりに再会した、中学時代の担任の原子修先生の言葉だ。 国語の先生で、オールバックの髪型で、澄んだ目がいつも遠くを見ていた。淡々と行われた授業はちっとも面白くなく、職員室でも他の先生方とむれず、いつも一人だった。
2023/03/25 小泉道子